【学校と地域社会のより良い連携を目指して―日本と西アフリカの対話―】行ってきました。

結局12時過ぎの帰宅。さすがに日帰りはしんどいっす。

さてさて、シンポジウム、行ってきました。「みんなの学校」の関連だったんですね。3名のアフリカの高官たちに自由に話してもらいたかったですが、ホスト側への配慮があったのか、少々歯切れが悪かった、と感じたのはもしかすると僕だけで、全般的な感想は「率直で活発な議論」という評価…

人類学というのはどうも人を皮肉っぽくさせるようで、確かに、この10年続いた「近代」教育を普及させるプロジェクトは評価できるのですが、このプロジェクトにより変容する何かに対してどう考えているんだろう…そんな印象を受けました。

どんなことかと言えば、確かに、今、学校を作ることに表だって反対する人は少ないと思います。不可逆的な「近代化」や貨幣経済の波はアフリカの村にいても肌で感じるので、今更古典的な伝統主義者のように、近代的な教育に反対するものではありません。ですが、「住民参加」とか「住民目線」という言葉と、たとえばこの地域におけるイスラーム文化など、ローカルな文脈への関心の薄さには違和感を覚えました。

開発援助は、やはり「政治」なので、タブーとか聖域のようなものがあって、昨日の話題において、イスラームの「イ」の字も出てこないのは、その表れだろうと思います。本当に意地悪だな、と思いつつ、「フランコ・アラブといった、近代的な教育と伝統的教育を折衷しようとした動きに支援する可能性はないのか?」という質問をしました。質問をしておいて、申し訳ないですが、何をお答えになったのか、よくわかりませんでした。たぶん、特定の宗教的営為には援助できませんとか、そういうことだったでしょうか。

現地を調査していると、各村にあるクルアーン学校やフランコ・アラブ、マドラッサと言った「伝統的」教育システムが嫌でも目に付きます。寺小屋のようなクルアーン学校、よりフォーマルなマドラッサ、近代教育とイスラーム教育を折衷したフランコ・アラブ、近代化の流れに自ら適応しようとするこれらの学校システムの変容は、まさに西アフリカで教育開発に携わる方にも注目していただきたい動きなのですよね…

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