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科学研究費「西アフリカのライシテと宗教性の連続性の文化人類学的研究」(基盤B/21H00651)

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  (トゥーバのグランモスク) 2021年度より「 西アフリカのライシテと宗教性の連続性の文化人類学的研究 」というテーマで科研費の研究助成をいただけることになりました。 科研のウェブサイトにも出ていますが、この研究の概要を次に示しておきたいと思います。 19世紀にフランスで確認された政治における宗教の不介在(ライシテ)は、現代社会では当然のものと認識されるが、ライシテ発祥のフランスにおいてすら、この原則から逸脱する事例が数多くある。旧フランス植民地の現仏語圏アフリカでもライシテはそれぞれの憲法に謳われているものの、社会救済性を是とするイスラームは、本来行政が担うべき、教育や社会福祉などの領域を肩代わりしている。ムスリムたちの日常実践の束は、近代化した宗教学校や、信仰NGOなどと呼ばれるムスリムによる中間集団を形成している。本研究では、これらをアフリカ的なライシテ-宗教性の連続体として分析し、現代社会の個人と宗教の在り方を考察する。 先日アップした学会報告の指摘でもあったように、まだ語句の不安定さや、問題の焦点化が甘いですが、すでに3年目に差し掛かり、そろそろこの研究課題なりの「答え」を出すことを考え始めねばなりません。 コロナ禍により、最初の1年間は現地調査ができませんでしたが、昨年から少しずつメンバーの海外調査も進められるようになってきました。そろそろ調査結果を集積し、成果を考え始めねばならない時期になりました。 また少しずつこちらで研究進捗などを報告したいと思います。

【再】「アフリカ納豆サミット」(11月11日)@京都国際マンガミュージアム

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アフリカ納豆サミット(11月11日開催)のポスターできました! まだまだ空き席ありますので、奮ってご参加ください! アクセス: 京都国際マンガミュージアム (クリックするとアクセス情報が開きます) お申込みは こちら からどうぞ。  

【学会発表】フォーラム:西アフリカのライシテ研究の可能性と課題(科研費(21H00651)研究成果)

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  また過去記事になりますが、2023年5月13日、14日にコロナ禍後はじめての対面でのアフリカ学会が幕張で開催されました。懇親会こそなかったですが、久しぶりに多くの方のお顔が見られ、また、この間の研究発表に接することができたのは僥倖でした。 さて、今回は、「西アフリカのライシテ研究の可能性と課題」というタイトルでフォーラム(集団発表)を組みました。メンバーは、私が代表者を務める科研費(「現代西アフリカにおけるライシテと宗教性の連続性の文化人類学的研究」(基盤B))の分担者の和崎春日先生(京都精華大学)、ウスビサコ先生(京都精華大学)、伊東未来先生(西南学院大学)、阿毛香絵先生(京都大学)と私の計5名。私たちの研究視座をアフリカ研究者はどのように見るのか、という点を確認し、次の議論につなげていくことを企図しました。 おそらく100人ほどのオーディエンスに恵まれ、お歴々からいくつかの大変重要な指摘をいただく。二つ紹介しておけば、ライシテの発話者とは誰なのか?(市民とはだれか、という問いを私なりに解釈)、もう一つは、ライシテと言うタームを使う意味とはなにか?ということ。その後、メンバーと改めてシェアし、この後の研究の展開を検討することにしました。 学会発表のアブストラクトは こちら(研究発表要旨集) からどうぞ。 そういえば、この科研費についての記事を挙げていませんでしたので、この次に科研費についての記事を挙げたいと思います。

「アフリカ納豆サミット」in「アフリ観マルシェ」in「アフリカマンガ展」@京都国際マンガミュージアム

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  2023年10月26日~2024年2月18日まで京都国際マンガミュージーアムで 「アフリカマンガ展」 が開催されます。セネガルのプログラムを一緒に担当しているユー・スギョンさんが主導の下、アフリカのマンガの展示が行われれるほか、アフリカから実際にマンガを描かれている何人かのマンガ家さんをお招きしてお話を伺います。 この展示のサブイベントで「アフリ観マルシェ」が11月11日に開催されます。ここのところしばしばご一緒している奥祐斉さん(@ ㈱Bona )と、このイベント中に「アフリカ納豆サミット」を企画しました。登壇者は 高野秀行さん 、藤原和也さん(@ ㈱藤原食品 )。どんなトークになるのか、現在仕込みをしているところです。 有料イベントになりますが、高いほうにお申込みいただけますと、Riz au Sounbalaの調味料セットをお土産でお渡しします。ご家庭でもアフリカの味をお楽しみいただけるかと思います。 奮ってご参加ください!

【出版】藏本龍介(編)2023『宗教組織の人類学 宗教はいかに世界を想像/創造しているか』法蔵館

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続けてもう一冊。2023年3月に出版された『宗教組織の人類学 宗教はいかに世界を想像/創造しているか』は、藏本龍介さんを代表とする科研費「宗教組織の経営についての比較民族誌的研究」(挑戦的萌芽、2015~2017)、「宗教組織の経営プロっすについての文化人類学的研究」(基盤B、2018~2021)の成果として出版されました。コロナの関係で、2022年まで研究プロジェクトは続き、この本は2022年度の発表となりました。 この本では、第5章「イスラーム教育の再創造 ブルキナファソのイスラーム教育機関を事例として」を担当しました。前回紹介した『SDGs時代にみる教育の普遍化と格差…』と同じ対象を宗教側から眺める、つまり、ブルキナファソ国家内の教育機関としてだけでなく、「より広い意味での組織の想像/創造プロセスを明らかにする」(216)という点を目指しました。宗教組織は、他の社会から分断されたユニークなものではなく、国家や社会と呼応しながら変容していくこと、そして、その変容はあるバランスの中で調整されるので、一方のみにすり寄ることはありません。そうした中で、外部者のまなざし、また、外部者的なまなざしを持つ人たちの考え方だけは所与のものとして、そこにあるのだ、ということを述べました。 第4章を担当した中尾さんがブルキナファソの宗教教育史を書かれているので、セットで読んでいただけるとブルキナファソの伝統教育のことがかなりよくわかるのではないかと思います。