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アフリカ・アジア現代文化講座(11月24日~)

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  直前のお知らせになりましたが、今年度も5回にわたり、「アフリカ・アジア現代文化講座」を開催します。今年度の統一テーマは、「グローバル化の中の日本語教育」です。 【講座の趣旨】 近年、日本でも多くの留学生が学ぶようになってきた。殊、グローバル化が進む中、留学先は欧米のみならず、中東や南米、アジア諸国にも目が向けられるようになり、少し前と比較しても、留学先は多様化し、また、それまで留学生の排出先でしかなかったいわゆる「開発途上国」の多くは、留学生の受け入れ先ともなるなど、その様相は日々変化の過程の中にある。また、日本は深刻な少子化による進学者の減少に伴い、国策として留学生の受け入れに積極的である。しかし、留学生の受け入れに際し、大学の国際化(=英語教育化)が喫緊の課題として捉えられている潮流を見て取ることもでき、決して「日本語」での教育を提供することには、必ずしも積極的ではない。こうした流れの中、今年度のアフリカ・アジア連続セミナーでは、日本語による教育、また日本語教育はどのような位置づけにあるのかを考えていきたい。 お申込みは⇓から。(この講座は有料となります。) https://caaccs.kyoto-seika.ac.jp/2023/11/17/%e3%82%b0%e3%83%ad%e3%83%bc%e3%83%90%e3%83%ab%e5%8c%96%e3%81%ae%e4%b8%ad%e3%81%ae%e6%97%a5%e6%9c%ac%e8%aa%9e%e6%95%99%e8%82%b2/

【映画】The Great Green Wall

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久しぶりに「映画」見ました。映画自体を見ていないわけではない(ドラえもんとか、クレヨンしんちゃんとか、鬼滅の刃とか…)のですが、ドキュメンタリータッチのものはなかなか見る機会がありません。久しぶりにちゃんと見られましたので、感想文など(これも何年ぶりでしょう)。若干ネタバレです。 旧知のミネコさんにお知らせをいただき、中野の ウナカメリーベラ さんで小さな小さな上映会がありました。 グレート・グリーン・ウォール とは、砂漠化の進むアフリカのサハラ砂漠南縁部(サヘル)地域に樹林帯を構築してサハラ砂漠の南進を防ごうというもの。セネガルからエリトリアにかけ、全長7000㎞とも8000㎞に緑地帯をつくる壮大な計画です。この計画は2007年にAU(アフリカ連合)の主導で起案され、現在は15%ほどが完成していると言われている。 この作品は、インナ・モジャというマリのミュージシャンが仲間を募りながら、セネガルからエチオピアまで移動しながら一枚のアルバムを作るというものです。途中、ローカルなレベルで活動する支援機関の人や農家、そして、国連の事務次官などとも対話を重ねながら、サヘルの現実と理想を考えていく、という作品です。 ここから感想を述べます。 ・この作品の存在意義として、「砂漠化」問題に目を向けさせた、という点で非常に意義深いものだということは言えると思います。私が「 砂漠化プロジェクト 」に在籍していた当時から、世論の砂漠化問題への関心の低さが指摘されてきており、こうしたマスに働きかける作品は歓迎されます。 ・どうもインナ・モジャというミュージシャンは、それほどマリでも有名ではないらしい(ミネコさん曰く)のですが、砂漠化という茫漠として重たい問題を、若者らしい視点から軽やかに語るのは砂漠化問題への取り組みのハードルを下げてくれたように思います。私が心の中で思っていたのは、We are the worldをオマージュしているのではないかと思っていました。 ・この作品で最も評価したいのは、ともすればインナ・モジャのプロモーション作品になってしまいそうだったのに、ちゃんと砂漠化問題のリアリティに正直に向き合っていたことです。ファンの方には申し訳ないですが、彼女たちが若すぎ、また、その音楽がまあまあであったおかげで、彼女の音楽性があまり全面に出過ぎずに、砂漠化問題の持つ政治性などもよ