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初心に帰り。

このブログを始めたのは2010年7月。約13年間、一応このブログを維持しているのだけど、ここ数年間はほぼ放置状態。FacebookやらX(旧Twitter)やらInstagramなど、他のSNSで忙しいというのもあり、就職して以来、えらく忙しくなり、授業の準備やら必要な文章を書くことに精一杯になってきて、Blogまで書く余裕がない、というのが正直なところでした。 ただ、SNSはそれぞれ使い方が固定化し、Facebookは情報収集と発信、生存確認、あとMessengerを頻繁に使用するのみで、プライベートを晒したり、というものではなくなってしまった。かなりビジネスユーズな感じ。Xも似たようなものでしょうか。とすると、自由に何かを書くスペースは、やはりBlogに限られてきてしまいます。こんなことを意識しながら、時々思い出してはいましたが、それでも忙しさに感けてしばらく手がつかなかったわけです。しかし、最近、何か自分の書く文章の文体や内容が固定化してきて、あまり面白くない感じがしていました。何か、こう血流が悪くて肩こりがしているような、と言えばよいでしょうか。楽しく書いていない文章は、きっと他人の目からもあまり面白く感じていただけないだろう…と思いつつ、いろんなところに書き散らかしていました。 このBlogを始めた当初、余りに文章を書くことが苦手でへたくそで、とにかく人に見せることを、できる限り書き直しをせずに書こう、ということを意識していました。果たして少しでもうまくなったか、と言えば、あまり自覚はないのですが、Blogに書くことはそれなりに訓練にはなっていたはずです。それと、普段からいろいろな文章を書くのは、スポーツで言えば、準備運動やストレッチ、基礎体力作りのために走ったり泳いだりするようなもの。頭を柔らかくし、書くことを常態化させる意味で、やっぱりこういうのも大切だな、と思い及びました。 こんな記事を書いたような記憶があるけど、改めて初心に帰ろうと思います。続くのかわかりませんが、まあここは私のわがまま空間なので、気のままに。

【出版】澤村・小川・坂上(編)2023『SDGs時代にみる教育の普遍化と格差 各国の事例と国際比較から読み解く』明石書店

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  しばらく紹介できていなかった業績を何冊か紹介します。 本書の(主)編集の澤村先生には、広島時代から非常にお世話になってきました。 科研費 の分担者として関わらせていただき、この本はこの成果物になります。内容についてはタイトル通りですが、特に序章と終章を読んでいただければよいと思います。大変すばらしい問題提起とまとめになっています。 この序章と終章は小川さん、坂上さんという、大変若い研究者によって書かれています。この科研プロジェクトが始まる際に、澤村先生はご挨拶で、「最後の科研」ということを何度かおっしゃられており、いわば世代交代がこの本を通じて行われた、と言ってよいかと思います。お弟子さんお二人に編集の澤村メソッドを伝え、二人が最前線に出ていくお膳立てをした、比較教育学の儀礼的な意味を持った本であることは間違いないでしょう。 私は、この科研費の中ではトリックスター的な存在だと思っていて、前著(『発展途上国の困難な状況にある子どもの教育』)でも、少しズレた視点を提供することを意識しました。今回も、この本で語られる「教育」を西欧起源の「学校教育」と捉え、必ずしも西欧起源であるものを普遍化するのではなく、土着の教育、宗教教育を含めた新たな教育を考えねばならない、という視点から論を展開しました。もちろん、非現実的であることはわかっていますが、特に研究者はこうした少し広い視点も持っていてほしい、というささやかなメッセージを発信したいと思っていました。 大きな本ですので、ご関心のある方は、ぜひ図書館にお問合せください。