2014年8月27日水曜日

悪夢

8月25日の夜に今回も調査を終えて帰路についた。毎度のことながら、やり残したことへの思いと、できたこと、調べられたことの充実感、いろいろな人の親切な助けのことやら複雑な気持ちで帰路に着いた。

空港で知り合いに出会い、それぞれの席に着き、音楽を聴いたり本を読んだり。深夜便ということもあり、しばらくすると眠気に襲われてそのまま座席で寝入った…

見たことのある顔ぶれ。どうも研究会か学会に出ているようだ。そして彼らのうちの一人が見覚えのあるスライドを指しながら話始める。彼が話しているのは、僕の研究についてで、一つ一つのデータを反証しはじめる。そして、聞いたことのない文献をあげ、その文献がリファーされていないことに強烈な批判を加えはじめた。そして、彼は結論として、「あなたは研究者としてふさわしくない」と言った。

まさか声はあげなかったが、絶望的な気分になって目が覚めた。時計を見ると寝入ってから3時間ほどが経っていた。経由地のイスタンブールまであと1時間半ほどのところであった。

それでもきっと今回の調査はうまく行っているはず。

2014年8月25日月曜日

チルメンガ家のばあちゃん


ここ1年半くらい調査をさせてもらっているチルメンガさんは、奥さんとお子さん、そして93歳になるというお母さんと同居している。3年ほど前に実家のコンセッションを離れた末っ子のチルメンガさんが、お母さんがどうして同居するようになったかはまだ聞き取っていないが、お邪魔するときは必ず挨拶をされてもらっている。

このばあちゃん、歯はすっかり抜け落ち、皺くちゃな笑顔でいつも闖入者を迎え入れてくれる。しかし、今回の調査で挨拶をしようとすると、数か月前に具合を悪くして、しばらく伏せっているという。前回の調査の時は、まだ畑に出ていた、と聞いていたのに…体を壊した後、さらに足を悪くして、すっかり歩けなくなってしまっていた。

8月の頭に、それでも挨拶だけでも…ということで、無理を言って、ばあちゃんに会わせてもらった。ばあちゃんは、このどうしようもない客の姿を見ると、一生懸命起き上がって、手を握ろうとする。耳も遠いので、チルメンガさんと「そのままでいいから」と言って、寝かしつけようとするが、ばあちゃんは抗って起き上がろうとする。あんまり無理をして体に障るといけないので、とりあえず、「ばあちゃんは何が好きなの?」と聞くと、ばあちゃんいわく「ファファロニ…」。

「ん?ファファロニ?なにそれ?」とチルメンガさんに聞くと、

「マカロニとサーディン」とのこと。というわけで、翌日、チルメンガさんのところに行く前に、ブティックでマカロニとサーディンを購入。ご挨拶がてら、それを置いてきた。

翌週、やはりチルメンガさん宅を訪れると、ばあちゃん、なんと日向ぼっこをしている。看病に来ていたチルメンガさんのお姉さんから、「昨日はすごくたくさん食べていた」とか。そんなに喜んでくれてむしろ恐縮である。

それで昨日。今回の最後のチルメンガさん宅訪問。やはり、マカロニとサーディンを買っていってみた。ばあちゃんはやはり日向ぼっこをしていて、マカロニとサーディンを渡すと、自分の傍らにおく。たぶん3-4㎏ある袋を軽々と。お姉さんが「こっちに置いとくから」というと、「触るな!」といい、かたくなに拒否。その姿を見て、みんなで大爆笑した。

僕自身、実は、母方のばあちゃんはすごくかわいがってくれた思い出があるけど、父方は同居していた時間が長いのにそれほど思い出がない。いわゆる嫁姑の問題があったからなのだけど、ともあれ、そんなわけで、ばあちゃんとはあんまりうまく付き合えた記憶がない。だから、というわけではないけど、なんとなく、接してみたかった、というのがあって、ばあちゃん孝行みたいな真似をしてみた。たぶんいろいろ気を使ってくれてるのだろうけど、とても気持ちのよい反応をしてくれるのは、やはり年の功。ということはどうでもいいのだけど、もっと長生きしてくれるといいな、と思っている。

今回の調査も残すところあと1日。また来たいな、という思いを強くさせてくれたばあちゃんの話。

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2014年8月21日木曜日

「アフリカ子ども学」勉強会@在ブルキナファソ日本大使館

8月20日に在ブルキナファソ日本大使館で「アフリカ子ども学」勉強会を開催した。
数か月前から温めていたこの企画。ちょうど亀井先生のブルキナファソ滞在に合わせて実施し、約30名の参加者を得て盛会のうちに終了した。

テーマ

(1)全体テーマ:亀井伸孝「アフリカ子ども学の試み:その展望と課題」

(2)報告1:亀井伸孝(愛知県立大学)「森に学び森に遊ぶ:カメルーンの狩猟採集民の子どもたち」

(3)報告2:清水貴夫(総合地球環境学研究所)「西アフリカ・イスラーム圏のストリートの子どもたち」

相変わらず時間は超過してしまった(反省)が、思いのほかたくさん質問もでたし、教育に携わる方が数多く参加してくれたのがよかった。

まだアフリカでの成果発表は足りないが、こうした機会を足がかりに、学会ばかりでなく、日本で進むアフリカ研究をアフリカで活動する人たちとシェアできるのはとても有意義な試みだったと思う。

こうした場を作っていただいた、二石大使をはじめ、準備に汗をかいてくれた大使館員の皆さまに感謝!

2014年8月14日木曜日

調査に来ています

なんかずいぶんブログがご無沙汰になってしまった。余裕がなくなると、ついついこういうところを切ってしまう。余裕がなくなるとここに書ける内容も少なくなるから、仕方ないのだけど。

7月末からブルキナファソに来ている。3月以来だから、4か月ぶり。長いか短いかわからないけど、カラカラの3月から、しっとりな7月。いま、これを書いているときも割と大雨が降っている。昨日も朝からお昼まで割と長く降り続き、今朝など寒かったくらいだ。

今回もストリート・チルドレン、クルアーン学校のことをやりながら、バム県の篤農家を訪れて水食防止技術や畑の工夫を聞き取ったり、カセーナの家の調査をしたりと、いったい何をやっているのかわからない調査になっているのだけど、今回特別なのは、とにかく連れが多いこと。知人からアーティスト集団の世話を頼まれ、急きょ決まったカメラマンの同行、そして、ここ数年間一番一緒に仕事をさせていただいている方が数日後にいらっしゃる、という、なんともにぎやかな滞在になっている。それぞれの職業的生態からくる興味関心やここの人たちに対する態度を見ているととても面白いのだけど、しばしばある、ツアコン状態はなかなかつらい。ただ、皆さん、調査に対してはとても協力的なので、もっといろいろあるかと思っていたら、ここまでかなり順調にきている。これはそれぞれがプロフェッショナルであるが故だと思うが、その点はかなりありがたい。

気が付いたらすでに3週間が過ぎ、残り滞在期間はあと10日。予定はギッシリ。あとは体調を崩さないように、この予定に乗っかっていくだけ。そしてそのあとは遅い夏休みで嫁の実家の福岡へ。今年は、実家の母も同行して、温泉に連れていっていただけるそうな。