いくつかの講義を終えて

帰国後、間髪入れずに3つの講義で話をさせていただいた。一つはこれからタンザニアで活動をしようという大学生に、一つは在日アフリカ人のフィールドワークをしている講義で、もう一つは一般教養の一つだけどこれから人類学を学ぼうという大学生に。

最初と最後の講義は普段の研究発表に毛が生えたようなものだから、まあ、いいのだけど、在日アフリカ人の話題はなかなかしんどかった。話題は在日アフリカ人が起こした裁判のこと。どこを読んでも、権力側が作ったにも関わらず、そのテクストなど出てこないから、少々判官びいきがあれば次第にそちらに寄って行く。道徳を教えるわけでないので、フィールドワークを通して権利とか差別とかを相対的に見ていくことを考えるのだけど、このバランスが難しい。

日本で暮らす外国人、特に第三世界出身者は殊に大変な生活をしていることが多い。このことはわかってもらいたい。彼らに寄り添うことは大切なのだけど、それではフィールドワークにならない。そのことをわかってもらえるといいな、と思った。

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