食文化シリーズ「牛皮ソース」


定宿から20m。毎朝何十人もの地域の人びとの腹を満たす一杯。まだおばちゃんの写真が撮れないのだけど(確実に嫌がるだろう)、ハスキーな声と情に深そうな表情は地域のママさんと呼ぶにふさわしい。初めて行った頃はは机一つでやっていたが、そこに屋根が付き、手伝いのお姉さんがついたりして、その繁盛ぶりがよくわかる。

朝7時。僕は起き抜けに週に2,3度行くのだが、このおばちゃんは決して順番を間違わない。われ先にありつこうと、どんどん人が中に入ってくるのだが、先に来た人に確実にサーブする。それに文句を言うと、大声で追い払われる。朝から平等の有難さを感じる。

日によって多少メニューが違うのだが、この牛皮ソースは定番。僕でもコメを250フラン(50円)分頼むと残してしまうほどの盛の良さ。そして、1枚50フラン(10円)の牛皮。行き初めのころは、固い皮を回されて、一度はスプーンを折ってしまったほどだったが、さすがに常連ともなると、いいところをくれるようになった。ゼラチンたっぷりの皮と濃厚なトマトソース。日本にいてもついつい思い出してしまう逸品だ。

しかし、問題はこのおばちゃんが朝しか営業していないことで、朝から苦しくなるほどお腹いっぱいになってしまう。何人もの日本人を牛皮ソースを食べに連れ出したが、ほぼ全員がギブアップして、パンにコーヒーを選んだ。心の中で密かに「このヘタレめ!」と叫びながらも(笑)、仕方ないですね…などとちょっと悲しそうなふりをしてみる。

人がたくさんいすぎて、料理の写真を撮るのすら憚られたが、とうとう今朝撮ってやったのだった。いつかあのおばちゃんもレンズに収めたいな…と思った朝だった。ゲップ…

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