自己完結的「温故知新」

今週金曜日から土曜日にかけて東京に出張する。早稲田大学と東京大学でゲストスピーカーを頼まれた。さっき修士論文を書いているという後輩に「遊びにおいで」と言ったら、「かっこいい!」と言われたのだけど、まったくそんなのではない。前期にも早稲田大学では話をしたのだけど、やっぱりよく勉強していてアップアップになるから、はっきりいって「かっこわるい」。しかもネタがネタだけに…

まあ、それはどうでもいいのだけど、今回の依頼者からのリクエストはアフリカの都市研究のレビューとラスタのネタで、とのこと。ラスタのネタは僕が修士論文で書いたものだ。

そんなわけで、5年も6年も前のデータとか発表資料を洗いなおしている。実は少し秋の集中講義で使ったから、少しまとめなおしているのだけど、さすがに、院生の講義でそのまま使うわけには行かない。別に学部生の講義を甘く見るわけではないけど、眠たくならないように、少し楽しい話題も…というのは院生にとってはつまらんだろうから、少し目先を変えざるを得ない。ある程度理論との整合性も必要だし、多少データらしいデータも出さないと講義にならないし。

しかし…よくこんなんでみんななんも言わんかったな、というデータと資料ばっかし。さも幼稚園とか小学校のころの青っ洟の跡のある写真を見るようなものだ。成長の記録、と言えばそれはそうだけど、それを今更引っ張ってきてどうこうしようと言うのだから、なかなかタフな仕事になる。とりあえず関係しそうなパワポを百何十枚並べ立てて、いるやつといらないやつを選別するのだけど、一枚一枚のデータが薄すぎて5枚くらいで1枚になってしまったりする。きっと20枚くらいのスライドで何とか収まってしまうだろう、と思うので、60分くらいは軽くしゃべれるか。

ただ、そんなことを言っても一時期夢中になって調査(の真似事)をやって、そのころの失敗や人脈があって今の自分があるわけで、自分の昔を探りつつ、もう一回いろいろ考えられてなかなか楽しくもある。ちゃんとまとめてみたら、もう一回調査してみたくなるんだろう。そうか、研究と言うのはこういうことの繰り返しなのか、と一人納得してみる。今のところ、自分の中だけだけど、古きを知り新しきを知る。

何度もこうやって使ってくれる依頼者に感謝!



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