2011年5月3日火曜日

オサマ ビン=ラディンの死から。

GWのさなか、昼過ぎにやっとその日のニュースに目を通して驚いた。ビン=ラディン師がアメリカに殺害された、というニュースがトップにあった。

Twitterを見たり、Webで新聞を読んだり、また他の媒体を見ても、大方が賛同、称賛だった。もちろん、Twitterでは批判的な意見も散見されたが。ちなみに、ブルキナファソのイスラーム協会からは、「彼とは関係ない」という見解。国の情況が状況だけに、静観と言ったところか。

それにしても、このニュースを追いかけて行くと、やはりアメリカの独善性や一種ファッショにも見える潜在的な全体主義性がよく見える。そして、改めて彼らが掲げる民主主義の正体が分からなくなる。夜、テレビをつけると、グラウンドゼロで上がる歓声、ムスリムたるオバマの「Justice has been done」…

そもそも、「復讐」は現代の法では禁じられているわけで、「殺害作戦」ではなく、「生け捕り作戦」でなければなかったはず。そして、「殺害」という形を取ることによって、イスラーム社会は改めてアメリカによって圧迫される。ムスリムのオバマが「イスラームとは戦争はしない」と述べたところで、何度手のひらをひっくり返すのか…

2005年からブルキナファソの調査を始めた。9・11から4年が過ぎたそのころ、かなり多くの若者たちがビン=ラディンのTシャツを着ていた。あごひげを生やしたおっさんのあだ名は軒並み「ビン=ラディン」だった。そして、ある日アメリカ人がリンチに遭ったという事件もあった。アフリカの片田舎で、ビン=ラディンは、強大な資本主義(旧宗主国群)社会へのレジスタンスの象徴だったし、民衆の敵は、アメリカだった。そして、その構図は今回も変わらない。それどころか、この構図は強化されてしまったのではないか。

「【マーチン・ルーサー・キング牧師】何千ものかけがえのない命が失われたことを私は嘆き悲しむが、たとえ敵であっても一人の人間の死を喜んだりはしない。憎悪に対して憎悪で応じることは、憎悪を増幅させ、既に星々の失われた夜闇を増々暗いものにしていく。」

3 件のコメント:

  1. キング牧師の言葉に同感しますねえ。構造的暴力が最も問題であって、ビン=ラディンの死は、殉教者的な”歴史”となるような気がします。TVで放映された各国首脳の勝利宣言は、民主主義が、多分にアングロサクソン的であることを示しているような気もします。

    返信削除
  2. katabira no tsujiさん
    そして、もう「報復」予告が出ているみたいですね。アメリカも「報復」があることを前提でやっているみたいですし。
    これじゃあ、正に茶番。悪いスパイラルにはまりつつあるような感覚を覚えるのは私だけでしょうか…

    返信削除
  3. こんな記事もありました。この国は徹底的に戦争がしたいのではないか、と思ってしまいます。肉親を殺された個人の気持ちには同情しますが、「復讐」を支持するアメリカの世論には嫌悪を恐れを持ちます。
    http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-20930020110504?feedType=RSS&feedName=worldNews&utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter&utm_campaign=Feed%3A+reuters%2FJPWorldNews+%28News+%2F+JP+%2F+World+News%29&utm_content=Twitter

    返信削除