【食文化シリーズ】ボロヘBorohé

20160812@Residence Panafricain, Dakar
「あの時食べたあれ。名前を覚えていないけど、また食べたい!」

そんな料理は誰しも一つや二つあるのではないか?2008年、初めてセネガルを訪れたとき、院生だった僕は金もつてもなく、相変わらずストリートで友人を作り、彼らに街のこと、食事のことを聞いてなんとかそこにいることができた。彼の名前もすっかり忘れてしまったが、ヒマなギニア人が最も頻繁にそんなヒマな日本人に付き合ってくれた。今考えたら、きっとメシを食うカネもなかったのだろう。かなり頻繁にメシを食いにいったはず。

ダカールのフランス文化センターのそばにある、安メシ屋。当時相当日本人もいたはずだが、僕が彼に連れられてそこに入ると、店の人がびっくり。こんなとこで日本人が食べるの、きっとそんな風に思われていた。ギニア人の彼に「何がうまいの?」と聞いて、彼は「Sauce Noir(黒ソース)」という。魚の風味がしっかりするそのソースを気に入り、ギニア人の彼がいないときでも、僕はそのソースを食べに行っていた。

それから数年。再びセネガルにご縁ができてから、チェブジェンよりも、マフェよりも食べたかったのがこれ。時々、ソース・ノアールある?とお店で聞いても、常に???。あぁ、もう出会えないか、と思ってあきらめていた。

しかし、ダカールの定宿の日替わり定食を頼むと、これが出てきた。「ボロヘ」と言う名前だそうで、マダムによれば、ギニア料理だと言う。少しエグミのあるソースは、キャッサバの葉。そこに、パームオイルがやはりたっぷりと入る。そして、魚をマッシュしたものだろうか、少し骨も残っているので、間違いないと思うが、それらが絶妙に混ざっている。

一口食べると、あの時の感覚が…美味い。

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