2011年12月7日水曜日

砂漠化と人間の活動[COP17]

TwitterでCOP17関係の記事(http://allafrica.com/stories/201112070616.html?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter)が流れていた。COP17の開催地は南アフリカ、ダーバン。

オープニングセレモニーでは、気候変動が人間の生活に与える影響について強調、特にサーヘルが気候変動による影響を強く受けたことが強調された。サーヘルにおける人の生活の変化、近年の研究 では、移民や紛争に表出している。だから、この辺を複合的に考えなければならない…云々。

なんでこうやって経済的・機能的な要因に帰結するんだろう。今、まさにこんなところをミクロに調査しているんだけど、どうもそう簡単に(かなり蓄積があるはずだから、「簡単に」ではないんだろうけど)言えないような気がするんだけど。この場合の「気候変動」というのがどれくらいのスパンの変動を意味しているのか、人の移動の変化が、近代化による交通の発展によるもの以外、純粋に気候変動との間にどれほどの因果関係があるのか…ニュースという媒体では、まったく伝わらない。

確かに、僕が見聞きしてきた村でも、不作だった今年あたりは、3、4か月しか食糧が持たない、ということをかなりの人から聞いたけど、村の人は落ち着いたもんで、明日(毎年行っている)xxへ出発する、とか、○○するよ、とか、毎年のサイクルの中で調整している。作況のよかった昨年でも、1年間家族全員が食べられる量の作物はとれておらず、精々7,8か月分がいいところ。そもそも、農業で得られる食料は足りないものだ、という前提がある。少ない生産でみんなが食べていくためにポストハーベストロスを抑える工夫があり、より高くその食料を売るマーケティングがあり、さらに、海外から入ってくる安い食料を買うための資金をねん出する副業がある。

こうした複雑な生活の要因がある中で、どれくらい純粋に気候変動と人の生活の間の関係性が見られるのか。そして、その先にどんなことが決まるのか。注目してみていきたい。

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2 件のコメント:

  1. ニジェールの調査ご苦労様でした。荒熊さんの言われていることがようやく解るようになりました。マクロなアフリカ理解だけではなく、ミクロな地域研究、脆弱性の克服など、私のアフリカ開発経済学テキストをさらに書き変えようかなと思っています。今年の講義は期末考査前に一段落したのですが、ついにまとめというか、結論は講義しませんでした。より正確に言えば、講義できませんでした。そういう逡巡がありますねえ。さらに自分なりに学んでいきたいと思います。

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  2. ご無沙汰しております。コメントありがとうございます。
    tsujiさんのテキスト、益々マニアックになっていきますね。僕らが感じているようなこと、たぶん、実際にその場所を肌で感じて、食べて、寝て…というまさに実感の中から出てきているものなのだと思います。なかなか人に説明をするのが難しくて、いつも挫折してしまいます。

    ところで、こういう「国際社会」を舞台とした言説で時々背筋を冷やすようなことがあります。

    非常に優秀な人の集まりですから、多くの場合、僕など凡人の考えつくような問題点は先回りしてしっかり調査されていることが多いのですが、時々、ボコッと大きな落とし穴が見えることがあります。結局、短い文章で、大きな枠組みを示さざるを得ませんから、仕方ないことです、資料の正統性、これが確かめられないことが多くて、どうもフワフワと浮いてしまっていることが多いですね。こうなってしまう一つの原因、相変わらずマクロが偉い、と思われている、これじゃないでしょうか。

    そんなわけで、tsujiさんがご指導なさった学生が、ミクロの視点の重要性(こちらに偏ることも問題ですけど)を持った大人になってくれると将来は明るいな、と思います。

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