街それぞれ。

(写真を撮っているのですが、アダプタを忘れてアップできず…)

昨夕尾道に到着した。駅を出ると眼前に尾道水道が広がり、ドックが点在する。振り返れば急斜面に張り付くように建つ家々。瀬戸内の風景。

名古屋から鈍行で8時間、こんなことをするのは十数年ぶりだ。岐阜の山の中から京都の直前までは雪景色で、西に行くほどに柔らかな日差しが注ぐ。小説を片手に、西へ西へ。

ホテルに着いて荷を下ろしてさっそく街へ繰り出した。時間からしてあまり遠出をしても帰りが面倒くさいので、街を散策した。斜面と海の間の猫の額のような狭いスペースに立ち並ぶ商店、その間を細い路地が網の目のように張り巡らされ、その路地にもカフェや雑貨屋などの小さな店がひしめく。人口10万人そこそこの小都市(日本的に言えば)としては、とても活気がある。

街を巡りながら、閉館間近の映画博物館と歴史博物館を廻る。

小津安二郎や新藤兼人がしばしば撮影に使ったこの街。尾道には路地や港町らしいレンガ造りの古い建物が数多く残り、とてもレトロな雰囲気が、そういえばどこかで見たことのあるような既視感を覚えさせるのはそのためか、と納得する。そして、さらにこの小さな街にずいぶん多くの映画館があるという。これも興味深い。映画博物館では、新藤兼人が大きく取り上げられていた。この人はずいぶん尾道が好きらしく、数多くの場面でこの街が使われているそうである。

歴史博物館は微妙だったので、おいておくが、一時は広島県の県庁所在地の候補ともなったという尾道。残念ながら、港町として「過去」の繁栄に乗っかってい「た」雰囲気は否めないが、多くの小都市の商店街がうらぶれていく中、若い人が開いた店がポツポツと見られるのがこの街の底力と新たな芽の息吹を感じさせる。たとえば、関東で言えば鎌倉のような雰囲気を持っている。神社仏閣と若い力、モノ作り、基幹産業と言われた造船業…温故知新がしみ込んだ街。

初日の感想でした。写真を見せられないのが悔いを残すのですが。

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