ZaiとDiguetto1

今回の仕事、環境省のプロジェクトを請負ったとある財団のもの。今更ながら仕事内容をまとめてみようかな、と思う。

サ(ー)ヘルSahel、と言えば、砂漠化の問題やらが一番最初に浮かび上がってくるのではないだろうか。土壌は、と言えば、一般的に砂質だったり、岩盤がむき出しになっていたりする。今、仕事をしているのは、正確にいえばサヘルではなく、乾燥サバンナ帯というのだそうだ。ちょうど植生もこのあたりで変化するので、サヘルと乾燥サバンナの間、といったところか。植生の変化とは、(カリテ)シアの木やマンゴーの木がこのあたりで見られなくなり、アカシア系樹林のモノトーンとなる。
この写真は1月に山登りをしたときに撮った写真で、灌木がポツポツとある程度で(畑の個所が多いのだが)、後はだだっ広い草原となっている。
これは畑の写真で、生えかけのヒゲのようなのが、ミレットの刈り取り後の状態。ここは元々裸地(耕作に使えず、草すらほとんどはえていなっかったところ)で、追々説明するザイによって一時的に耕作可能となった場所である(緑のサヘルと現地NGO AJPEEの仕事)。
植物というのは、光合成をして成長するわけで理論的には水と日光があればよいのは分かる。しかし、日本の土を見慣れた私たちにとって、ここのカチカチのラテライトや砂では、植物をより大きくさせる「養分」がないのが不安になる。日本の土には、みみずがいたり、微生物が繁殖していて、こうした微生物の食物連鎖が土を肥やしていく、という固定観念があるからかもしれない。しかし、こんなところでも、ミレットやソルガムを中心とする雑穀は育っている。種類が少ないものの、樹木もそれなりに育つ。
そして、湿潤地よりも乾燥地を好む人たちも数多く住む。先日、アブドゥルと肉の話になった。彼はコートジボアールの出身で、湿潤地と比べ、ブルキナファソ(乾燥地)の肉がうまい、という。(真偽は定かではないが…)乾燥地の家畜は、乾期に乾燥した植物を食べるし、食料を求めて動き回るので、臭みがないのだそうだ。逆に湿潤地の家畜は、いつもそこに食料があるので、さして動かず、水が多すぎて家畜の体内が悪くなる(カビが生えたり、というイメージだろうか…)という。こうした家畜を飼育するのは、牧畜民にとどまらず、農村の各家族も多少の家畜をもつ。乾燥地では、これもひとつの特徴だろう。
相変わらず勉強不足で、土の話をもっと書きたかったのだが、あんまり思いつかんのでこのあたりで。そのうち仕事の話にたどり着くでしょう。

コメント

このブログの人気の投稿

【食文化シリーズ】ンゴレ

ブルキナファソで非常事態宣言

食文化シリーズ「スンバラ飯Riz au Soumbara」