【フィールドワーク】A New Yam Festival @ 横浜

第6回「ヤム芋祭り」次第

家族とのお城廻の旅を終え、私は早々に福岡を離れ、向かった先は横浜。8月10日に横浜で開催される「ヤム芋祭り」に参加のためでした。今回は、在日アフリカ人研究の先輩の松本尚之さんにお誘いいただきました。

日本で行われる大きな「ヤム芋祭り」は今年で6回目だそう。日本ではまだまだ馴染みはないですが、ナイジェリア(特にイボ)ではそこここで行われているようです。お祭りとしては「収穫祭」的なもので、日本では「米」の収穫を祝うことを考えると、「ヤム芋」がイボの人びとの「食」の象徴だということが分かります。実際にナイジェリアでどのように祭りが行われているのかは、これから勉強する課題として、参加したヤム芋祭りについてメモしておきたいと思います。

 開催されたのは、「神奈川労働プラザ」の大ホール。小物政治家の何とかパーティでも使えるくらいの大きさのかなり大きなスペースを貸し切り、横断幕なども用意され、そこら辺のパーティどころではありません。かなり本気度の高い設定に少し気圧されつつ、いざ開始。パーティはMCの発声、自己紹介から始まるのですが、合間合間に仮面のダンスが入り込む。私が馴染んできたアフリカとは、大きく異なり、院生の頃に指導教官から聞かされただけの世界が展開してきます。

そして、どこの世界も大物は遅れてくるもので、宴が始まりしばらくすると少しずつ舞台前の貴賓席に人が埋まっていく(怪しい人ばっかりだ…)。

そして、宴もたけなわになるころ、「ヤム芋祭り」のメインイベント。ヤム芋のカットです。貴賓の皆さんの輪に松本さんの伝手ということでご一緒させていただき、最初のカットをさせていただきました。

メインイベントの「ヤム芋カット」

合間合間に出てくる仮面
次第に宴が深まっていきますが、食事も次から次へと運び込まれます。
まずは、前菜のピザ(!)。最初から空腹では帰さない気満々です。

「前菜」のピザ
前菜のピザの後はコラナッツとデーツが配られ、これがアフリカのイベントだということを思い出させます。

コラが配られる
そしてメインの「ジョロフライス」!。お弁当形式ですが、コメの量は軽く一合はあります。肉もでかい…

ナイジェリア料理店によるジョロフライスの弁当

内容はこんな感じ。

そして、弁当と前後してヤム芋のラグー(?)。ヤム芋祭りなんだから、こっちメインがよいのでは?と思いつついただくが、超ヘビー級。腹の底にズシンとくる、ナイジェリアのパワーの源にふさわしい料理…だけど、ジョロフライスの先客がおり、食べきれず…そして、ヤムの重たいボディーブローは、ベナンでのヤムピレ地獄を思い出させる…

ヤム芋の煮つけ

そして、これと一緒に出てきたのが、砂肝のピリ辛炒め。ナイジェリアでは、こういう風に「砂肝」を選んで食べたりもするんだろうか?ブルキナだと、砂肝とレバーと腸(つまりモツ)を一緒に使うことが多かったような気がするけど、さすがに部位別というのはあまりなかったな…

砂ぎものピリ辛炒め



会場は大盛り上がり
という感じで進められたわけですが、とにかく目まぐるしくイベントが展開し、飽きることはなく、エンターテインメント性の高い祭礼だと思いました。そして、これを運営するのが、「貴賓席」に座っていた人たちによるもので、私は全くお金を取られませんでした(もちろん出すと言ったのですが、断られるという…)。昨年までは、一人1,000円の入場料が必要だったようですが、今年はなしになったということです。そして、ミュージシャン、ダンサーには、紙幣を張り付ける、というアフリカ的な光景も見られましたが、それが1ドル札で、会場内で両替してくれるという、周到さ。

以前、ブルキナファソからロメを経由してヤウンデに飛んだことがありましたが、その途中寄ったアブジャの空港に着陸した瞬間、同じ大陸内と思えない異世界観を感じましたが、今回もそのスケール観は私が普段接している人たちと全く違うものを感じました。




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