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【フィールドワーク2026】⑦ セネガルでのサニテーション調査を始める

自分が代表者の科研費に落ちた。結果は非常に悪く、現在、総入れ替えをして申請書を作成している。ほかの方の分担金をいただき、調査費にはそれほど困っていないものの、自分でドライブする研究も欲しい。欲張りなようだが、やはり研究者としては大切なこと。今回のセネガル滞在中に何とか申請書を仕上げて提出。仲間からのアドバイスもあり、少しは光明が見えているように思う。 さて、今回のセネガル滞在は、数年前から声をかけていただいていた国際農林水産業研究センターのIさんのプロジェクトが実現したもので、今年度、来年度の2年間、4回の調査が計画されている。 このプロジェクトは食糧の安全保障に掛かるもので、僕が分担する調査研究はサニテーション。しかし、実は、セネガルでの調査は初めてのことで、自分のキャパすら図り切れない中出の開始となった。 砂漠化プロ の際に調査地候補としてセネガルの事前調査を何度かやったものの、結局、本格的な調査には至っていない。その後、京都精華大学に奉職したのちに学生引率などで、それはそれで無駄ではなかったのだけど、研究にはつながっていない。ただ、じわじわと関わっていたおかげで、実はまとまった調査としては初めてではあるが、それなりに人脈もでき、動ける環境は整っている。 このプロジェクトの調査研究は以下のようなスキームで行われるが、今回(8月24日~9月7日)はベースライン調査にあたる。ここのところのバタバタもあり、最初の1週間の予定を決めただけだが、アンノウンが多い初期調査、後半はフレキシブルに動きたい。 しばらく更新できていなかったブログ、このネタを中心に再開していく。 **************** 研究の目的   セネガル中部から北部にかけ、半乾燥地に位置づけられ、その農業生産性は高いとはいえない。農業生産性を高めるために施肥は欠かすことができず、化学肥料、コンポストなどを使用している。しかし、それでも十分な施肥ができているとは言えず、さらに多くの肥料が必要である。 そこで、必ずしも資源循環の中に組み込まれているとは言えない、し尿汚泥の農業利用を試みる。実際のし尿汚泥の農業利用の前に、し尿汚泥の使用可能性につき、文化人類学的な見地から人々の忌避観念を確認し、どのようにすれば忌避観念を乗り越えられるかを検討する。 具体的には、し尿汚泥の肥料効果の実証的な実験...

カメルーン調査(2月8日~2月17日)②ヤウンデ調査

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前の投稿からずいぶん時間が経ってしまいました(完成していなかったので、ノートを基に完成させます。20220103)。 ヤウンデ到着翌日、シモン=ピエール氏がホテルにピックアップしにくる。2019年10月以来の再会。林さんとは20年の付き合いになるNGOの代表だ。彼のNGOは Association Tam-Tam Mobile (タムタム・モービル、以後TTM)といい、ヤウンデで衛生向上の活動に従事している。林さん自身、付き合いが長いものの彼が保健衛生の活動をしているのを知ったのは、サニテーションプロジェクトを始めてからだという。シモン=ピエール氏は、これまでに多くの日本人研究者のエイジェント的な仕事をしており、お二人は「兄弟」と呼び合うほど親しいが、その先に踏み込むことはなかった(もしくは、あったとしても、サニテーションというテーマに関心がなかった)ようだ。 ヤウンデ市内の谷間の集落 前回の調査では、カメルーンのサニテーションの全容を知るために市役所などを中心に訪問したが、今回はシモン=ピエール氏に彼が活動地とするヤウンデのサイトを訪問させてもらうことにしていた。 TTMが活動するのは、「ビドン・ビル/Bidon ville(一般名詞らしい)」と呼ばれる、起伏の激しいヤウンデの谷間に位置する街区である。僕は「スラム」という言葉を様々な理由で忌避するが、分かりやすくいってしまえば、そういう風に見える街区だ。「山の手」という言葉は、いわゆる富裕層が住む街区として、どこに行っても良い住宅地というのは、少し高いところにある。簡単に言えば、水がたまらないところ、暑い時期にはほんの少し涼しく、人間が生活する上で快適なのところのことである。だから、日本でも部落や不可触民と言われた人たちが住んでいたのは、川沿いだったりする。ビドン・ビルも漏れなくこうした意味で、まあまあ貧しいほうに近い人たちが住んでいるが、治水がぜい弱な都市の谷間。水だけでなく、生活排水やゴミ(特にペットボトル)がここに溜まってくることになる。 ヤウンデの谷間の集落周縁部 それほど気温が高くない日だったためか、臭いはそれほどひどくなかったが、衛生状態が悪いのは間違いない。この前の調査で訪れたヤウンデ市の衛生当局が「運河の整備」に最も力を入れていると発言していたことの理由が明確に理解で...

ブルキナファソ・カメルーン調査③ 東部州に向かう

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10月9日、約4年ぶりにヤウンデに降り立つ。前回は会議出席のため、ヤウンデ市内の会場とホテルの間をうろうろしていただけだが、今回はもう少し広く回れることになっていた。普段、乾燥地で調査をしているため、熱帯雨林がどのようなところなのか、それだけで心が躍る。「初めて」ということだけでもワクワクする。 到着すると、Simon=Pierreさんという、今回同行する同僚の林さんの20年来の知己が迎えに来てくれている。車の中で予定などを打ち合わせて、一路メウミホテルへ。このホテル、カメルーン研究のお歴々の定宿である。ずいぶん古いホテルだが、系列店もあり、現在、本館の隣に2棟の新たな建物が建設中である。 さて、メウミホテルで一晩を明かし、この日は同僚の林耕次さんの待つロミエへ約400㎞の移動だ。四駆を駆り、一路東へ。すでにヤウンデでもしっとりして涼しいが、窓を開けておくとその風はとても柔らかい。乾燥地の熱風も嫌いではないが、こちらもなかなか悪くない。 こんな熱帯な風景。 調査中に車の中で居眠りをすると、田中先生あたりには怒られてしまうが、移動続きで、落ち着かなかったこともあって、時々うとうとしながら、窓の外に目をやる。道沿いは緑にあふれ、しばしば現れる街のトタンが茶色くさびているのを見ると、この地域の雨の多さが推察される。 街道沿いの街もしっかりしていた。 ヤウンデから1時間ほど。こんな湿原が現れる。僕の知るアフリカでは、あまりお目にかからない景色だ。 ヤウンデから1時間半ほど。こんな湿地帯が広がっていた。 さらにしばらく行くと、次第に農村風景が深まる。村の奥行はよくわからないが、なんだかのどかな風景だ。家の壁は木材、屋根も木材のイエが増えていく。 こんな家が増えていく。 写真の順番がずれたが、さらに森の中を進むと、竹林もしばしば。 竹があったが、あまり建材に使われている様子はない。 途中、アボン・バンという街でお昼休憩。この街は、木材の積み出しの中継点になっているらしく、木材運搬用のトラックが数多くみられる。 木材の集積地でもあるアボン・バン 昼食はスヤ(焼肉)。牛と羊。あしらいもいいし、盛り付けもきれい。焼いたプランテン・バナナを添えてもらう。ブルキナと比べることもないが、比べてもそれほど悪くない。 ...

「アフリカの地域の人びとと研究者が共創する未来型サニテーション」TICAD7公式サイドイベント

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しばらくご無沙汰してしまいました。記事を作りかけるものの、なかなか公開にこぎつけず… 事後報告になりますが、去る8月27日にポスターのようなイベントをやりました。今回はオーガナイザー(雑用)+司会でした。英語でやってもらったらよかったな…とか、広報をもっとやればよかったな…とか、反省点はありますが、2013年にやったときに比べれば、はるかに満足度の高いシンポジウムでした。 当日資料のデータをお送りすること可能ですので、ご関心のある方はメッセージ機能からお問い合わせください。 にほんブログ村

ブルキナファソ調査【20190529‐0610】‐1

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学会が終わり、まだ諸々の作業で大忙しなのですが、これからブルキナファソに渡航します。 4月に入ってから、相当な激務で、貴一朗と朝晩に戯れるのがささやかな休息。昨年1年間の浪人期間の後だけに、労働の喜びは満身に感じているのだけど、そろそろ休憩を入れるころ合い。と言っても、調査なのであんまりのんびりはできないし、たぶん、日々メール対応に追われるだろうし、授業や発表の準備は待ってもらえないので、行ったら行ったで忙しいのだろう、とは思うのだけど。 でも、飛行機にゆらりと乗って、いつもと違う景色に身を任せ、強烈な日光に肌を晒し、そして、少し土にもまみれてみる。机の前でパソコンとにらめっこなここしばらくの生活から少し離れる。これだけでも、何か気分がはやるような気がする。 今回は、サニテーション・プロジェクトで企画してきたワークショップを行う。ワークショップと言っても、仮説や見通しを立てるためのワークショップで、僕が何かを教える、というわけではない。昨年やった、パイロット・ファームの結果を伝え、参加者からトイレ使用についての意見を募る、というものだ。今年、来年のブルキナファソでの活動の最大のイベントになります(しかし、まだ資料ができていない…)。 なんか気分転換にいくみたいな書き方をしましたが、帰国直後の授業の準備、その週にある高校の授業の準備、その翌週の地球研市民セミナーの準備と、景色が変わるだけ、なのです… にほんブログ村