カメルーン調査(2月8日~2月17日)②ヤウンデ調査

前の投稿からずいぶん時間が経ってしまいました(完成していなかったので、ノートを基に完成させます。20220103)。

ヤウンデ到着翌日、シモン=ピエール氏がホテルにピックアップしにくる。2019年10月以来の再会。林さんとは20年の付き合いになるNGOの代表だ。彼のNGOはAssociation Tam-Tam Mobile(タムタム・モービル、以後TTM)といい、ヤウンデで衛生向上の活動に従事している。林さん自身、付き合いが長いものの彼が保健衛生の活動をしているのを知ったのは、サニテーションプロジェクトを始めてからだという。シモン=ピエール氏は、これまでに多くの日本人研究者のエイジェント的な仕事をしており、お二人は「兄弟」と呼び合うほど親しいが、その先に踏み込むことはなかった(もしくは、あったとしても、サニテーションというテーマに関心がなかった)ようだ。
ヤウンデ市内の谷間の集落


前回の調査では、カメルーンのサニテーションの全容を知るために市役所などを中心に訪問したが、今回はシモン=ピエール氏に彼が活動地とするヤウンデのサイトを訪問させてもらうことにしていた。

TTMが活動するのは、「ビドン・ビル/Bidon ville(一般名詞らしい)」と呼ばれる、起伏の激しいヤウンデの谷間に位置する街区である。僕は「スラム」という言葉を様々な理由で忌避するが、分かりやすくいってしまえば、そういう風に見える街区だ。「山の手」という言葉は、いわゆる富裕層が住む街区として、どこに行っても良い住宅地というのは、少し高いところにある。簡単に言えば、水がたまらないところ、暑い時期にはほんの少し涼しく、人間が生活する上で快適なのところのことである。だから、日本でも部落や不可触民と言われた人たちが住んでいたのは、川沿いだったりする。ビドン・ビルも漏れなくこうした意味で、まあまあ貧しいほうに近い人たちが住んでいるが、治水がぜい弱な都市の谷間。水だけでなく、生活排水やゴミ(特にペットボトル)がここに溜まってくることになる。

ヤウンデの谷間の集落周縁部

それほど気温が高くない日だったためか、臭いはそれほどひどくなかったが、衛生状態が悪いのは間違いない。この前の調査で訪れたヤウンデ市の衛生当局が「運河の整備」に最も力を入れていると発言していたことの理由が明確に理解できた。しかし、この状態、早急に改善されなければならないのは間違いない。当の住民も手をこまねいているわけではない。この視察に合わせて訪問した住民組織は組織的に清掃活動を行い、可能な範囲の衛生管理に向けた活動を継続している。ただ、このあたりは、シモン=ピエール氏からも注意が入いり、積極的に活動を展開する住民組織は限られたいくつかだけであり、組織化を含めて課題が多いということである。

とりあえず、1年半前に書きかけて完成していなかった投稿をノートと記憶を頼りに。

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