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【ご恵投いただきました】 小松義夫(文・写真)「月間 たくさんのふしぎ 家をかざる」

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「月間たくさんのふしぎ 家をかざる」 こちらもお知らせが遅くなりました。写真家の小松義夫さんにご恵贈いただきました。 小松さんがどれほどの数の本を出されているかわかりませんが、その一つ一つはとても丁寧で、優しい。僕の勝手な解釈で恐縮だが、「曲がったもの(住居)」にこそ「人間の生きる空間」があるというお考えをお持ちだ。よって、小松さんの写真には、ビルはほとんど出てこない。小松さんの撮られる家々には、ストーリーがあり、人がかならずいる。建築家が構造物としてのイエを考えるとすると、小松さんは「住まうこと」をお考えなのではないだろうか。そして、小松さんはこの本のような子どもに向けた本が多く、それらの本は、優(易)しい言葉づかいで、その地域の文化や暮らしを伝える。後述するが、きっと僕よりも貴一朗に見せてやってほしい、と思われてのことではないだろうか。 別記事にも書いたが、小松さんとはずいぶん長い時間ご懇意にさせていただいているのだけど、そのほとんどがアフリカで、という、私の日本人の知人の中では特異な関係性だ。でも、Facebookでは、その合間をうまく埋められていて、貴一朗の成長を最もよく見ていただいている方ではないかと思う。時々写真をあげると、「本当に賢そうだ」とか、「大きくなりましたね」など、コメントをしていただける。遠くないうちに実物にもあっていただきたいな、と思うのだけど、お忙しい方だし、そんなことが叶うだろうか。 昨年の年末のこと。緑のサヘルの恒例の忘年会が神田で行われた。浪人中で外出することも少なかった僕は、久しぶりの飲み会でワクワクして、時間に遅れないように神田に到着して、会場を探し始めた。すると、遠くから「清水さ~ん!」と呼ぶ声が。立ち飲み屋で酎ハイをなめている小松さんだった。二人でフライング・酎ハイをしていると、続々とメンバーがやってきて、半ば呆れた顔をしながら会場に入っていった。 つらつら書きましたが、唯一小松さんとさせていただいたお仕事を紹介したいと思います。ずいぶん前ですが、地球研から 『人びとと出会い考える-総合地球環境学研究所TD座談会記録-』 という報告書を出しました。この中で、小松さんとの対談が入っています。どこまで深く突っ込んで聞けているかわかりませんが、小松さんがどのように現在に至ったかの一端がわかると思います。 ...

フィジー調査 その2

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「バナキュラーVernacular建築(その土地の特徴に合わせた古来からの技術や素材を使った建築)」。ちょっと前まで、僕のブログでは「風土建築」という和辻哲郎の言い方を借りていたのですが、 こんな言葉の方が正しいらしいので、そのように直します。 Navala20170309_1 今回のフィジーは、以前から少しずつ紹介しているカッセーナのバナキュラー家屋研究の関連なのですが、双方に共通するのは、まだギリギリでこうした家屋が生活空間として機能しているものの、それらはほぼ消えかけている、ということです。文化人類学的な視角からとらえるとすれば、伝統のあり方の議論(「創られた」のか?)とか、文化財としての捉え方、また、文化財保護の在り方、そして、人間にとって「住まう」とはどういうことなのか、など、様々な点からアプローチできる興味深い研究課題です。そして、家屋を社会的な側面から考えた時、一つの家屋に住むのは、「家族」という社会の最小単位によって構成されていますから、当然「家族」の問題も大きな課題となります。 Navala20170309_2 フィジーで伝統家屋とされるのは、ブレBureという草ぶきの家屋です。今回訪れた、Cautataには生活をしている家屋としては一軒も残っておらず、Navalaはほぼすべてがブレという状況です。Cautataは、そこはそこで、とてもカラフルな建物が並び、とても美しい村なのですが、Navalaは全くの別世界。 Navalaは空港のあるNadi(ナンディと読みます)から車で3時間ほどの山間に位置するのですが、途中いくつも山を越え、何本もの川を渡り、切り立った山の間の谷間を抜けたところにあります。山間の緩い斜面に整然と並ぶ草ぶきの屋根屋根は、まったく異質な光景を醸し出します。村に入ると、美しく借り揃えられた下草、ほとんどの家屋が垣根を持ち(しかもよく手入れされている)、そして何より、背の高い茅葺の家々は、もう映画のセットのようにしか見えません。しかし、張りぼてでもなんでもなく、人びとが実際にここで暮らしている。その意味でも実に興味深い村でした。 今回は、雨季の終盤ということもあり、Navalaにたどり着けたのは、3回目のアタックでのこと。そのため、実はこの村にいたのは実質的には4-5時間のみ。残念ながら、調査らしい調査...

フィジー調査 その1

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そう言えば、フィジー調査のことを何も書いていませんでした。楽しかったけど、決して地上の楽園ではなかったし、その意味では調査をするにはなかなか悪くないところでした。 早速「食」の話をしようと思いますが、その前に、この国は、決して「途上国」などではなく、すでに僕らと同じくらいの生活水準があって、モノの値段もそれほど変わらないところだということは踏まえておきたいと思います。 さて、フィジーをはじめとする太平洋諸島では、ロボroboという料理が代表的。いくつかのサイトを見比べてみると、 ・土を掘って作った穴に焼き石を入れて、そこにバナナの葉を曳き、タロやキャッサバ、肉や魚を入れて土をかけて蒸し焼きにした料理 ・日常食ではなく、もてなしのための非日常食であること という特徴がありそうで、滞在中にしょっちゅう食べられるものではなさそう…という程度の認識しかありませんでした。最終的に、ロボだったのが、3回。それぞれ、「ロボですよ」という紹介があったものです。 最初の機会は到着初日にいきなり訪れるのですが、大学の先生のお宅でお呼ばれして、そこでいただきました。もちろん、少なくとも中流の上の方で、都市、ということで、これが一番品数の多い、リッチなロボでした。魚(たぶんコブダイ)のココナツミルクソースがけ、豚肉の蒸し焼き、鶏肉のカレー炒め、チャパティ、サラダ、イモ(キャッサバ、サツマイモ、タロ、ヤム)、そして、その後何度か食べることになる海ブドウ… それぞれココナツが効いていて、コク深い、思いのほか繊細な料理の数々。初日から大満足でした。 Joeli先生宅にて(20170303) それから2日。ビティレブ島の東端のCautata(「ザウタタ」と読む)へ。ここは漁村でお世話になったお宅もやはり漁師さんの家。さすがに漁師さんのお宅で、イモ類、タロの葉(これの名前を忘れた…かなり気に入ったのに)以外はすべて魚、魚、魚。中でも、カサゴが最も旨い魚とされているとのこと。そして、面白いのが、ココナツミルクの魚出汁割。料理にかけても、そのまま飲んでもよいそうで、確かに、どの料理にもよく合う。個人的には、イモを手で少しマッシュしてそれをつけて食べるとうまさ倍増。焼き芋に牛乳の要領ですね。 Cautata村にて201703...