子ども学研究と子育てvol.1

何度か講義で使用したスライドより
名古屋時代から仲良くさせていただいている、言語学者、品川大輔さんと院生時代に酒を酌み交わしていた時のこと。ちょうど娘さんが生まれたころで、よくその娘さんのことを話されていました。少し酒に酔った品川さんが照れくさそうに、「うちの娘が×○△音を出すんだよ~」とデレデレになり、親ばかっぷりを全開にされていた。あぁ、さすが言語学者だな、そういうところに目が行くのだ、ということにずいぶん感心したもの。

それから何年か経ち、貴一朗が生まれて、さて、研究者としての自分がどんな感覚を持つのか。少し客観的に興味のあるところでもあった。なにしろ、ここ数年間「子ども学」ということを標榜してやってきたのだから。もっと発達心理学や児童心理学に関心を持つのかしら、それとも、模倣や動作?写真はやっぱり特殊な研究者目線になってしまうのかしら?

色々考えた結果、何のことはない、単にメロメロになるだけで、あんまり研究者らしい関心を持たないらしい。何とか風呂に入れる時間に帰ってくること、連れ合いの負担を少しでも減らすこと、そしてできるだけ貴一朗と長い時間過ごすこと、一生懸命仲良くなること。客観性など、みじんもなくて、すっかり当事者でしかない。いや、一応、足の大きさを身体尺で測っているか。まあ、いずれにしても、人類学が難しい学問なのか、僕が研究者として未熟すぎるのか、それとも、それどころでないほどなのか…

でも、いずれにしても、たまにこんな風に自分の子育てを反芻して、少しは研究にも役に立つようにしようと思います。ほぼ親バカ日記になることは間違いありませんが。


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