カッセーナ研究のその後。

先日、こちらのブログで紹介したアフリカ学会が無事に終了。発表は、おおむね時間通りに終わり、ひとつだけだったが、フロアからの質問を受け付けることができた。質問は、「研究者とツーリスト、何が違うのか?」という、賑やかしに近い質問だったが、研究対象に熱くなりすぎていた僕らに冷や水を浴びせて、少しクールダウンしろよ、という意味だったのではないかと思う。ちなみに、この質問を投げてくれたのは、20年来お世話になっている勝俣誠先生だった。

前回の告知記事では、「川田先生が…」などと、浮足立ってしまったけど、こんなことがあった。

8時半。受付開始は9時なのに、あまりに緊張して、ずいぶん早く会場に到着してしまった。すでに、受付はスタッフがそろっていたので入場。会場に入り、タイムキーパーをしてくれる学生さんたちと少し打ち合わせ。レジュメを準備したりしていると、なんと川田御大が…「やっぱりご関心をもっていただいたか!」と感動してみて、レジュメをもって、「本日はよろしくおねがいします」。当然だよね。御大「あ、そう」と。そして、しばらくすると、席を立ちいずこへか…そして、我われの発表が始まり、きれいに時間通りに終了。御大は次の発表にも来ず、ご自身の発表時間が2分ほど過ぎたころに戻ってこられた。

Francophoneアフリカセッションとなった、初日の午前中の我われの会場。発表者が来ないとか、大幅に延長とか、波乱続きのセッションが終わったのち、大兄貴の小林先生が川田先生に突撃。後日ご面会いただけるとの、了解をいただいたところで今回は終わり。何とか実現するといいのだけど。

このカッセーナの調査研究、後はペーパーをいくつか仕上げることが、「砂漠化をめぐる風と人と土」プロジェクト内の仕事。正味約3年ほどだったが、建築学者と人類学者、歴史学者による集団調査という、最近では見られなくなった手法をとり、とても良い雰囲気の中で調査が進んだように思う。これまでに得たデータは、それなりにお役に立てられそうなところもあるし、このあたりが引き際、という気もしないでもない。でも、まだまだ知りたいことがいくつもあるし、せっかくお世話になった方々になんのお礼もしていない。奇しくも、今回の発表者、それぞれが「もっとやることがある」ということを述べていたのが印象的で、何とかほんの少しでも調査費をゲットして、調査、アクションは続けたい。

朽ちゆく文化。少し朽ちるスピードを落とし、記録できることを記録する、きっと、今しかできない仕事。急務である。

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コメント

  1. ブルキナファソの和さんです。
    清水先生には、ブルキナファソに来る前に授業をしていただきました。
    ひきつづき、ときどきおじゃましますね。

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  2. 和さん、コメントありがとうございました。
    どなたかかちゃんとアイデンティファイできていないのですが、研修で呼んでいただいた方ですね。
    年度内に2度ほどブルキナに行く予定にしていますので、こちらでもアナウンスしますので、その節はお声がけください。ぜひブルキナでお会いしましょう。(もしすでにお帰りでしたら日本にて)

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