Leleの村に行ってきました

今日はワガドゥグから西に約150㎞ほどのところに位置するPERKOAという村を訪れました。

数年前からブルキナファソ南部からガーナ北部にかけて分布するカセーナという民族の家屋の調査をしていますが、カセーナはグルンシという民族のサブグループ。グルンシは、カセーナとレレLeleという民族(他にもあるのかな?)で構成されています。恥ずかしながら、レレという民族を知ったのはつい最近で、それを教えてくれた人の村にも行ってみようということで、今回の小旅行をすることになりました。

レレとカセーナの関係は、あまりよくわからず、言葉もまったく異なり、お互いにほとんどコミュニケーションが取れないそうですが、どうも歴史としてつながっているとのこと。ただ、家屋はそれなりに特徴があるということで、期待しながらの訪問となりました。

写真が前後します。村は、パッと見た感じで、モシの村とあまり変わらない印象を受けましたが、中に入ってみると、穀物庫が大量につくられています。そして、とにかく屋敷の敷地内の掃除が行き届いている。これはここに住んでいる人の個人的な問題なのかもしれませんが、とにかくこれは印象的でした。


それで、屋敷地内の家屋前には、こんな形をした「バンコ(日干し煉瓦)」の鉢が置いてあります。ここには水を入れたり、ドロ(ソルガムのビール)の元になる発芽ソルガムを水につけたりするそうです。もちろんおなじみの素焼きの壺もありますが、これが水ダメの主力になっているのも印象的でした。しかし、「バンコ」ということは、日干しという意味だったんでしょうか。機会があったら確かめてみたいです。


それで、所謂「伝統的家屋」です。見た目はそんなに特徴はないのですが…
ちなみに、この家屋は25年前に建てられたそうです。壁の厚さは20㎝のところと40㎝のところがありました。カセーナの方が雨が多いせいでしょうか、あちらの方が家屋の耐久性は弱いようです。


このお宅には、友人のお婆さんがお住まいです。IDカードには1920年生まれと記されていましたが、もう少し上ではないかとのこと。1920年でも94歳なんですけど…耳が遠かったですが、まだ杖を突きながら歩けるとのこと。チルメンガのところのお婆さんしかり、バアチャンたちは本当に元気です。


芸術的に取れた!と思った写真だったのですが、なんか白黒のしょぼい感じになってしまいました。炊事場です。さすがにこのお婆さんのところは使っていないようでしたが、もう一か所見せていただいたお宅では全くの現役でした。



この家屋の天井部です。この家の梁は太さ30㎝ほどの太い木材が使われています。この作りはカセーナや他の古い建造物と同じ。ただ、この梁は、全て木の太さを揃えるのだとか。なかなか手が込んでいます。

家屋の中のモノも面白いです。たとえばこれ。女性が薪を運ぶ時に頭に乗せるものだそうです。これと呪いの(おそらくお守りでしょう)弓矢はそれぞれのお宅にありました。


そして、外に置かれていた持ち運び用のかまどです。なかなかよくできていました。こういうのもカセーナにはなかったな…

簡単ですが、とりあえずこんなところで。

全体的な印象ですが、Leleの人たち、カセーナのように外から注目されていなかったからか、とてもシャイで親切でした。そして、とてもすがすがしい。こう感じたのは、まず、「伝統」を気負うことなく、しっかり住んでいるな、という感じがしました。家屋の中はごみ一つ落ちていないですし、屋敷地の中もとてもよく掃除が行き届き、モノもとても大切に扱われていました。そして、近くに金山、亜鉛鉱山などがあるのですが、ちゃんと家に帰ってきてるんですね。ほかのところだと生活が爛れてしまうのですが、ちゃんと「家(ホーム)」になってるんだな、ということも。これも変な気負いがないからなんでしょうけど。

もちろん、今回も研究の一環としてこの村を訪れましたが、あんまりコミットせず(汚さず)に、時々遊びに行けるくらいだといいな、と感じてしまいました。

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