相談所:パイは一枚。

コングシ出張から帰った。思うような収穫はなかったけど、いろいろと発見もあり、まあ、これでよし。これでほぼ今回の出張の予定は終了。

なんども書いたけど、今年でブルキナ10年。どんだけ長くかかわるか、ということを自慢したいわけではなくて、今回は苦労話。

10年、立場を変えながら、いろんな角度からブルキナと関わってきた。ニジェールにいても、どこかよそのお宅にいるようで落ち着かないけど、ここはやっぱりホームな感じがしてしまう。しかし、ホームはホームで、いろいろとある。

そのいろいろの多くはおカネの話で、だいたいいつもおカネに困っている人たちと付き合っているのだけど、10年たってもやっぱりみんなおカネに困っている。それで、彼らの大体が小金が入ると余計なものを買う。ブラックベリーだったり、少し大きいバイクだったり。そんなもので、やっぱりおカネに困る。

僕は出張なので当然予算を組んでくるのだけど、赤字になる。年を追うごとに、その額は大きくなってきているみたいだ。今回など、ホテルに訪ねてきておカネの無心を受けること5回。出張中にも来ていた。いちいち話を聞くとたまに情が移ることがあるので、基本的にはかなりドライに、余計な話は聞かない。忙しいふりをして、要件を急がせる。「つまりなんだ?」「カネがいるんだけど…」と言った瞬間に、「ごめん、これで勘弁してくれ」と言って子どものお使いくらいのコインを渡して、二度と頼めないくらいにわざとプライドを傷つける。「ごめん」と思いながら…

ドライバーも助手も、この件、今回は特にひどかった。「俺とお前の仲」は一人ひとりとやっていられない。どこかで話が漏れるし、漏れた瞬間、さらにひどいことになる。「おまえ持ってるんだろ?」そんなのがところどころに見える。できるだけのことはしてやるけど、あるところを超えたら手におえない。確かに大金を持ち歩いてはいるけど、彼らの無心で仕事がダメになったら元も子もない。これはこれで彼らに末永く付き合ってもらうためのためなのだよ。わかってもらえないだろうな…

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