セネガルに本当は何をしに行っているか、ということについて


セネガル出張も残すところあと2日。いつも「飯がウマい!」と言っていると、こいつはいったい何をしに行っているのだ、と言われそうなので、少し調査の話を。

一昨年から、すでにセネガル出張は5度目。うち3回が上司と一緒に広域調査として、セネガルの北、内陸部を中心に走破しています。雨季はそこそこ緑が増えますが、この時期(乾季)は上の写真のような景色が延々と続きます。時に赤いラテライトが表層に出たりしていますが、多くが砂質のいわゆる「砂漠」に近い景色が広がっています。何が「砂漠」かは、ややこしいのでおいておきますが、下のウマの見える写真が、古砂丘で、上司いわく、過去にできた砂丘がこのように固定化されていくのだそうな。
時に四駆を駆って道なき道を行く、ということもやるのですが、今のところは幹線道路をひた走り、景色の変化を確認しながら、なるべく距離を稼ぎます。すると、下の写真のようなクレーターのような大きな穴ぼこに遭遇します。多くが道路をつくるときに土や砂、石を採取したところがのこってこのようになっています。ただ、道路作りに限らず、日干し煉瓦用の土やその他の場合もままあるのですが。




ボスは土壌学者で、こんな景色を見るとちょっと降りてみようと言って、どんどん降りていきます。もちろん、あとをくっついていくのですが、見るのは、こんなところ。地層の見える部分や木の根が見える部分。



もう少し近くによると、こんな風に見えます。地層に線が入っていますが、これが洪水や地殻変動など急激な気候の変動の跡なのだそうです。そして、その上の方をみると、砂の堆積量などが見えて、この近辺の砂の層の厚さがわかるわけです。砂の層が厚ければ、リッチな証拠。このあたりの見方が面白くて、砂の層はもちろん有機物が少ないので、栄養素的には貧しいのですが、植物が根を張りやすく、保水性も高まるので、成育に関しては砂が厚いほどよい。栄養素はなくても、光と水と二酸化炭素さえあれば植物は光合成ができるので間違いなく育つわけです。なので、有機物は二の次、まずはこのあたりを見るわけです。



僕はこうしたことがわかっても、その次に何を考えればよいのやら、まだまだ分からないのですが、「門前の小僧」のなんとやらで、少しずつこういう景色の見方を学ばせていただいているわけです。こんなことを見ながら、今のプロジェクトの次を見据えた調査を行っています。

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