鳥の目

1月11日にワガドゥグに到着した。

今年の仕事はじめは、お二人の先生方を連れての調査。このメインイベント、コングシでの調査を昨日と今日行った。時間は短い。しかし、研究者と一緒にフィールドを歩くのは今回が初めてで、研究者の粘っこい視点、また、分野の違うお二人の先生の幅広い目に2日間感心しきりだった。

殊、T先生の博覧強記には舌を巻く。専門の土壌学の他、開発、社会、人類学…「枠にはまりたくない」という言葉通り、多様な視点からフィールドをバサバサと切り刻む。そして、話は2時間の道のりで泊まることはなく、際限なく周到な回答を用意したアイディアが湧きでる。「社会学系の研究者でも、景観が読めなければだめだ」、伝え聞いた川田順造氏の「まず土を見よ」という言葉に通ずる。

そして、昨日の夜、「あの山に登ろう」ということで、朝8時半からY村近郊の小高い丘に登った。
砂利道に足を滑らせながら、50過ぎのお二方は淡々と登る。100mか200mくらいの小高い丘を登ると、絶景が待っていた。
前日、地を這いまわるように、村を歩き回り、土や石を見て淡々と解説を加えるT先生。そして、そのあたりで一番高い場所から村々を見回してみる。
畑、湖、山、地形が180度のパノラマに収まる。村の配置や水系、それを利用する人の営みが手に取るように見える。
フィールドワーカー=地べたを這いまわる、という図式が一気に崩れる。自然科学から社会を読むことのスケールの大きさと地平線にしばし感動する。
実はこの山じゃないのだが、なんとなくイメージで。
少し迷宮に入りかけた自分の研究もこんな感じで見直さねば、と思う今日この頃…

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