【イベント】シンポジウム「西アフリカにおける宗教性と「政治」・「社会」ー「ライシテ」概念の運用をめぐって」
2021年から始まった科研費「現代西アフリカにおけるライシテと宗教性の連続性の文化人類学的研究」(21H00651)も最終年度を迎え、いよいよ成果報告の時期となりました。始まった当初はコロナ後半。まだまだ海外調査に行きにくい時期でした。しかし、当時の海外渡航におおらかだった本学の仕組みのお陰で何度か海外調査に行くことができ、何とか最終年度を迎えました。
昨年度のアフリカ学会では、「西アフリカのライシテ研究の可能性と課題」と題したフォーラムを組み、プロジェクトの全体的な途中経過を公開しました。また、今年度の文化人類学会では、「西アフリカのライシテの文化人類学的研究試論」としてライシテの文化人類学的なアプローチの可能性を議論しました。
このプログラムの最後の締めくくりを、統一テーマとして「西アフリカの宗教性と「政治」・「社会」-ライシテ概念の運用をめぐって」として議論を深めたいと思っています。ここで、「ライシテ」という言葉を副題に落としたことがポイントで、フランス語的なライシテ、というのは、もはや西アフリカで語っても仕方ないのではないか、という結論です。むしろ、宗教(イスラーム)的な事象が正統に評価を受けるための、一つの免罪符的な役割しかしておらず、運用されるものなのではないか、ということを説いたいと思います。私自身は、「西アフリカの人びとの日常から「ライシテ」概念を再考する」という中でこのことをお話しできれば、と思っています。
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