ブルキナファソ政情その4

先週末以来、Twitter、フランスの新聞等への記事がずいぶん減ったように思う。このまま終息してくれればいいのだが…
ただ、夜間外出令は解かれていないし、エールフランスはワガドゥグ便をずいぶん絞っており、まだ警戒態勢下にある。

今回も、在ブルキナファソ日本大使館の公開している情報から。

【治安情勢について その9】

一連の事件に関する20日夜から21日の動きは以下のとおりです。

●20日夜,国営テレビのインタビューでティアオ新首相のインタビューが放映された。
(1)ブルキナファソに多くの優秀な人材がいる中で,首相に任命されたことを名誉に思うが,大統領はこの重要な職務を自分(新首相)が果たせると思い任命したに違いないので,何のコンプレックスもない。大統領の信任に応えるよう,いつものように忠誠と使命感と無私の心で職務を遂行する。
(2)新政府はオープンで締まった政府にする。国が直ちに再出発できるような人材が必要である。状況は厳しいが希望を持ち続ける。一両日中に発表できると思う。
(3)(様々な問題の火消し役としてどのように対応するのかと質されて)まだ応えるには時期尚早である。自分がわかっているのは,国民の全てが,国が上手く機能していないと感じていることである。分裂したものを元にもどし,社会的平和というブルキナファソの根本的な豊かさを保持するために何が出来るのかを検討する。

●21日午後,週末の復活祭の休日のため,夜間外出禁止の時間帯を24時から翌朝5時までとする旨発表された。25日朝までこの時間帯が適用される。

●新聞論調
(1)ティアオ新首相は有能な人物で,言論・コミュニケーション分野で活躍してきたことに敬意を表する点は共通した意見である。体制よりの意見では,同人が卓越した対話能力で国民の不満を聞き、解決をはかることに期待している。
(2)野党指導者等の反政府勢力は,問題の根本は政府ではなくコンパオレ大統領自身であり,政府を変えても大きな変化はないとする主張が大方である。貧困削減と社会正義の確立が根本問題であり,コンパオレ大統領の体制が存続する限り解決しないとの主張。

●アメリカ国務省は,19日にブルキナファソに関する渡航警告(Travel Warning)を発出した。ブルキナファソへの渡航の危険を警告するとともに,暴力事件と無法状態に係る治安面での懸念を理由に,ブルキナファソへの渡航を控えるよう勧告した。

●フランス外務・欧州問題省の渡航情報は,16日に出された「渡航は全く勧められない」とする警戒レベルから変更はない。

【治安情勢について その8】
一連の事件に関する19日夜から20日までの動きをお知らせします。

●19日,国軍参謀本部で参謀長交代式が行われ,オノレ=トラオレ参謀長が国軍の指揮を開始した。式典後のインタビューで,咎められるべき行為をした部隊及び全兵員に,軍隊の力を構成する忠誠,規律,労働の価値を尊重するよう呼びかけ,特に規律を確立するために軍内での対話を確立していくと述べた。

●ワガドゥグ市内は平静を保っており,ブルキナファソ国内においても事件が発生したとの報道はない。夜間外出禁止令は継続中である。

【治安情勢について その7 】

●18日21時30分頃,大統領令でリュック・アドルフ=ティアオ駐仏ブルキナ大使を新首相に任命する旨報道があった。
  【略歴】
    1984年  情報省新聞総局新聞局長
    1987年  シドワヤ新聞総局長
    1990年  通信・文化省次官
    1992年  在仏ブルキナファソ大使館報道官
    1996年  首相府報道局顧問
    2001年  情報上級評議会議長
    2008年  駐仏ブルキナファソ大使

●同日22時15分のテレビ・ニュースで,14日夜に威嚇射撃を行った大統領警護隊の兵士たちが,以下の内容の声明を読み上げた。

 我々は,自分たちの権利である住居手当,食糧特別手当が行政手続きの遅れによって未払いであるため,これらの支給を要求して行動したのであり,他の目的で行ったものではない。
 我々は,最近の軍兵士による商店の襲撃,強奪,治安の不安定化を遺憾に思う。
 我々は,強奪品を所持していた者を逮捕し,憲兵に引き渡した。大統領警護部隊を代表して,国民,上司,国家機関に面倒をかけたことを謝罪する。
 我々は,他の軍兵士の全てに,本来保護・防衛すべき市民に多大な損害を与える示威行動を中止するよう要請する。
 コンパオレ大統領への尊敬と忠誠をあらためて誓う。

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