ノマッド
Nomad:遊牧民
牛を追っているわけではないが、定住できない。毎度のことだが、小さな部屋を借りるのに四苦八苦している。2,3カ月、という短い期間なのもその原因なのだが、貸家にかかわる人々のいい加減さに毎日怒っている。
【事例1】2週間ほど前…
アブドゥルが一軒の家を探してきてくれる。古いが掃除をしたらきれいになりそうだ、ということで、手付を払った。20,000Fcfa。結構な額である。期間が短いので、内装の変更はなし、ということで納得。2日後の引き渡しで話が着いた。
引き渡し日。アブドゥルと共に再びそちらへ向かう。
扉を開かれたその向こうには、二日前と同じ光景が広がる。少しむかついたので、大家の使い(2日前も彼と話した)に、「なんで掃除できてないの?」と聞く。
「だって、洗剤と雑巾を買う金をくれなかったから…」
カチン!①。
「いや、20,000Fcfa、手付を渡したよね?(洗剤を何十キロ買うんだ!と思った。)」
「だって…(その後は覚えていない)」と言いながら、危険を察知したアブドゥルの動きがあわただしくなる。
カチン!!②
「ダマレ!カネだけ取って、頼まれたこともしないで、なんなんだお前は!もういい!鍵はいらん!」
【事例2】昨日
【事例1】と同時進行で、もう一つの物件も抑えていた。
<プロフィール>
こちらは、修繕途中で、到着早々に旧知のタプソバ氏から同じ敷地の物件を紹介を受けていた。ただし、来週には…という言葉を何度も聞いており、だんだん「怪しい…」と思い始めていた。しかし、イスラーム家庭と同じ敷地に住める調査上のメリットを考えると、なかなか手放せなかった。【事例1】の件もあり、この物件に決めるべく、「カネがあれば…」という大家の言葉に従い、2か月分、すべて支払い、8月5日の引き渡し日を迎えていた。そして昨日(8月7日)…
仮住まいのオヤジ氏の居酒屋から、網戸を頼んでいた大工のバイクに2ケツをしてタプソバ氏の家に向かう。土曜日ということもあってか、僕の借りる部屋は鍵がかかっている。そこに、施工をしている大工がやってくる。
「部屋に入りたいんだけど…」と言うと、鍵を開けてくれる。
建材の山+地面のコンクリートは壊れており+約束の扇風機はついておらず+シャワーの蛇口もない+壁は工事のためにボコボコ
大工に問う。
荒熊「何これ?もう契約が始まってるんだけど。床も壁もなんにもできてないじゃん。」
大工「いや、大家がこの状態でお前が入ると言っていたので…」
カチン1
荒熊「そんな約束はしとらん!そもそも、建材がこんだけあって寝られるか?お前がどんな生活をしとるか知らんが、掃除くらいしてから見せろ!」
大工「大家がカネをくれなかったから資材が買えずに仕事ができなかった」
荒熊「大家がどうこうの問題じゃない。大家が「掃除をするのか?」。契約が始まっていることは知ってるだろ?」
大工、そそくさと逃げる。後を追いかけると、「大家を呼んだ」とのこと。
40分後。大家がやってくる。そして何も言わずにカネを数え始める。そして、
「レシートを持ってきてくれ。作業員が時間を守らないから、契約を切ろう。」
カチン2+諦め。
そんなわけで、ここも契約解除。
契約など、所詮紙切れ。適当な理由さえあれば、大概破棄できる。お互い納得すればいいが、1ヵ月のかなりの時間を遣って、待ち、歩き、頼み。全部水の泡。調査はおかげで進まんし、しょっちゅう引っ越しをする羽目になっている。
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牛を追っているわけではないが、定住できない。毎度のことだが、小さな部屋を借りるのに四苦八苦している。2,3カ月、という短い期間なのもその原因なのだが、貸家にかかわる人々のいい加減さに毎日怒っている。
【事例1】2週間ほど前…
アブドゥルが一軒の家を探してきてくれる。古いが掃除をしたらきれいになりそうだ、ということで、手付を払った。20,000Fcfa。結構な額である。期間が短いので、内装の変更はなし、ということで納得。2日後の引き渡しで話が着いた。
引き渡し日。アブドゥルと共に再びそちらへ向かう。
扉を開かれたその向こうには、二日前と同じ光景が広がる。少しむかついたので、大家の使い(2日前も彼と話した)に、「なんで掃除できてないの?」と聞く。
「だって、洗剤と雑巾を買う金をくれなかったから…」
カチン!①。
「いや、20,000Fcfa、手付を渡したよね?(洗剤を何十キロ買うんだ!と思った。)」
「だって…(その後は覚えていない)」と言いながら、危険を察知したアブドゥルの動きがあわただしくなる。
カチン!!②
「ダマレ!カネだけ取って、頼まれたこともしないで、なんなんだお前は!もういい!鍵はいらん!」
【事例2】昨日
【事例1】と同時進行で、もう一つの物件も抑えていた。
<プロフィール>
こちらは、修繕途中で、到着早々に旧知のタプソバ氏から同じ敷地の物件を紹介を受けていた。ただし、来週には…という言葉を何度も聞いており、だんだん「怪しい…」と思い始めていた。しかし、イスラーム家庭と同じ敷地に住める調査上のメリットを考えると、なかなか手放せなかった。【事例1】の件もあり、この物件に決めるべく、「カネがあれば…」という大家の言葉に従い、2か月分、すべて支払い、8月5日の引き渡し日を迎えていた。そして昨日(8月7日)…
仮住まいのオヤジ氏の居酒屋から、網戸を頼んでいた大工のバイクに2ケツをしてタプソバ氏の家に向かう。土曜日ということもあってか、僕の借りる部屋は鍵がかかっている。そこに、施工をしている大工がやってくる。
「部屋に入りたいんだけど…」と言うと、鍵を開けてくれる。
建材の山+地面のコンクリートは壊れており+約束の扇風機はついておらず+シャワーの蛇口もない+壁は工事のためにボコボコ
大工に問う。
荒熊「何これ?もう契約が始まってるんだけど。床も壁もなんにもできてないじゃん。」
大工「いや、大家がこの状態でお前が入ると言っていたので…」
カチン1
荒熊「そんな約束はしとらん!そもそも、建材がこんだけあって寝られるか?お前がどんな生活をしとるか知らんが、掃除くらいしてから見せろ!」
大工「大家がカネをくれなかったから資材が買えずに仕事ができなかった」
荒熊「大家がどうこうの問題じゃない。大家が「掃除をするのか?」。契約が始まっていることは知ってるだろ?」
大工、そそくさと逃げる。後を追いかけると、「大家を呼んだ」とのこと。
40分後。大家がやってくる。そして何も言わずにカネを数え始める。そして、
「レシートを持ってきてくれ。作業員が時間を守らないから、契約を切ろう。」
カチン2+諦め。
そんなわけで、ここも契約解除。
契約など、所詮紙切れ。適当な理由さえあれば、大概破棄できる。お互い納得すればいいが、1ヵ月のかなりの時間を遣って、待ち、歩き、頼み。全部水の泡。調査はおかげで進まんし、しょっちゅう引っ越しをする羽目になっている。
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こんにちは。
返信削除musokorobaです。
おつかれさまです。
百戦錬磨の荒熊さんでも、住宅問題は大変なんですね。
状況、よーくわかります…
心境お察しします。
もう、あれですよね、怒っている自分だけ空回りしていく感じですよね。
全部一度に支払うのは御法度です。
たぶん、通常ならそんなことしていないでしょうけど、大分いらつかされ、せっぱつまってきちゃった感じでしょうか。
お金戻ってきてよかったですね。
西アフリカ、日本より物価は安いですが、その分時間を使わされることが多いですね。
かといって、その分をお金で買えるかって言うと、そうできることもあるけれども、そうでないことも多く。
早く研究に専念できる環境になるといいですね。
musokorobaさん
返信削除日本はずいぶん暑いみたいですね。以前は、「異常気象」とか言っていましたが、そろそろこの暑さも「例年並み」と言ったところでしょうか。
こちらはなんとか落ち着きました。「もうどこでもいいや…」ということで、友人の紹介のお宅に居付いています。ただ、強烈なイスラーム家庭で、窮屈なのですが(笑)。とりあえず、デカイかばんを置くところができ、帰る場所ができただけでも良かったです。