調査のまとめ

昨日、例の雑務終了。途中、最近激しくなってきた埃のせいで鼻かぜを引いて、かなり焦ったが、まあ、なんとか治って、無事に今日の日を迎えた。

今日は先週約束した友人アミノゥのお父さんへの聞き取りの予定だったが、あいにく外出中とのことで、しばし待機中。この時間を利用して、少し調査のまとめをする。

約2か月半。けっこう頑張れたような気がするが、成果は少なかった。

当初予定していた、トラム・ダキュイでの住み込みができず(住めるところがなかった)、通い調査を行わなければならなかった。しかし、それすらも満足にできていない。聞き取りを進める中で、ザングエテンからトラム・ダキュイへの移転過程、特にカレンダーが全くわからなかったからだ。まずはここから、と思い、新聞をひっくりかえすことから始めることにした。6年前の記憶をたどるわけだから、無理はないか…

何度かブログでも書いたが、この新聞を使っての調査というのが、えらく時間がかかる。手帳を見直したら、16日かかっている。あすの午前中再度行うので、17日間だ。ただ、残念ながら、調べていた新聞には、Projet ZACAの広告、広報記事はあるものの、取材して記事になったものが皆無だった。そのようなわけで、この調査のデータを当て込んでいた論文はかなり難しい状況に陥っている。こちらにいる間にある程度は書いているが、データ自体が薄くて、困っている。

NGOの調査はまあまあ、といったところか。これまで行けていなかったNGOは4軒回れた。人脈の相関図も少しずつわかってきて、なかなか面白いデータが取れたように思う。一応、こちらで第1稿を仕上げ、Gさんのチェックを受けたので、帰国後早い時期にに第2稿は上がりそうだ(⇒ゼミで発表します)。

NGOに関連して、今回は少し突っ込んでKEOOGOに関わってみた。そのきっかけとなったのは、今年開館した大使館で募集する、「草の根無償」という補助金の申請。この申請をめぐって、KEOOGOの責任者、プロジェクトマネージャーとの関係性は一気に濃密になった。調査を行うには十分なラポールが完成したといってよいかもしれない。

ラスタの兄ちゃんたちとも相変わらずの関係を続けている。今年に入ってから再開したグランマルシェ(2003年に火事で焼失)にも顔を出すようにしたし、アミノゥと出歩くようになって、マルシェの新たな民族関係も発見した。少々状況は変わり、土産物屋の状況も様変わりしたが、いくつか面白い変化も目の当たりにした。

前々から考えていたことではあったが、そろそろ本格的に「ワガドゥグ市史」に興味が出てきた。当面はこれまでのフィールドの中心である、Ave.Kwame Nkrumaとその周辺の都市的変化について言及していきたいが、王権や行政、イスラームやカトリックミッションさらに民衆の草の根的な作用がワガドゥグという都市をどのように形成してきたのか、もうひとつ先の目標が見えてきた。村的世界から都市的世界への変化。もしかしたら、この新たな疑問が持てたことが一番大きな収穫かもしれない。

明後日からパリへ。1週間ほど今度は本に埋まってこようかと思う。

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