映すことと書くこと

とある縁があり、映像の人たちとしばらく仕事をしている。公共放送の人たちとは、かれこれ4回目くらいの仕事だ。

しかし、申し訳ないが、私はあまり公共放送を利用しない。元々この分野に足を突っ込んだのも、この分野の人と大ゲンカをしたからだし、大学を卒業するころから、どこかバカバカしさを感じながら眺めていた。

嫌なヤツなので、チクチク厭味も言ってみたりもする。

「どうせ作るんなら派手に作りましょうよ」

とかいう具合にである。

合間合間にこちらは書く作業を進めている。残り少なくなった調査期間。自分でいやみを言いながら自分の話になると、さも客観的です、というように書く。表現者のカタワレとして、これがひとつのスタイルになっているのかもしれない。

もっとちゃんと見なきゃ、とか、もう少し聞き取りをしなければ、とか。書きながら改めて実感する。あやしい部分は山ほどあるのに、公共放送の人たちと同じく、私も帰らねばならず、帰るとシメキリがあるのである。彼らは表現することをどんな風に考えているのだろう。飯を食いながら聞いてみよう。

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