数を数えること:「ストリート・チルドレン」の統計調査(次回調査)に関して

今日はまじめに書きます(基本的にいつもまじめに書いてますが)。

今週に入って次回の調査の調整を始めた。今度の調査は、ワガドゥグの「ストリート・チルドレン」の数を数えることが目的だ。「数を数える」と言っても、数千人に上る「ストリート・チルドレン」を指差し確認するようなわけにはいかず、しかるべきNGOに協力してもらって、質問表を持ったインタビュア30名ほどを使って行う、かなり本格的なものだ。

自分の研究の目的であることは当たり前だとして、2009年以来行われていない統計データを補完する、また、自分の研究で疑問が出た部分に関していくつかの質問表から明らかにしていく、こんなことを狙って行う。

この調査をし始めてから、内外のいろんなNGOの活動が気になっている。「AIDS孤児」とか、いろんなラベルが貼られていくわけだけど、何を根拠にそんなことを言っているのだろう?どんな裏づけがあるのか、ということ、そもそも、国連なんかが出している数字をどれくらい本気に捉えているのだろう、とか…

きっと僕が今回やる調査でも、「正確」な数字は取ることはできないのだけど、多少なり信用できる数字は取れるのではないか、と思う。この数字を取るだけで、50万か60万くらいのお金がかかる。これくらい、政府が…などと思っても、この仕掛けの大きさを考えたら、一仕事だから、やむをえない。でも、本来、NGOの活動などもこういう数字からはじめないといけないと思う。

すでに2006年の『世界子ども白書』で、子どもたちに付与されるラベルがスティグマとなっていることが指摘され、この状況の危険性について警鐘が鳴らされている。弱者を弱者にとどめておくことが、弱者の救済にはならない、ということも40年も前から文化研究あたりから言われている。僕らはなにをそこから学んだのだろう?

こんな思想的なことは今回の調査からいえそうにもないけど、路上で生活する子どもが増えたのか、減ったのか、どんな子どもが多いのか、クリスチャンか、ムスリムか、どの地域の子どもが多いのかetc...少し具体的な数字を出せればいいな、と思う。

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