【映画】『こんにちは、母さん』(2023年、出演:吉永小百合、大泉洋、監督:山田洋二)
1カ月半ほど前に見た映画です…
わざわざ見に行くことがなかった映画を片っ端から見られるのは、とても幸せなことだし、改めて見たいものが出てくるのもよい。
今回はAIが勧めてくれた(大泉洋関連かな?)この作品。山田洋二監督、吉永小百合主演、寺尾聡が脇を固める、なんとも昭和の香しいキャスティングだが、ここに大泉洋や永野芽郁あたりが現代に引き寄せる。なかなかに安定感のある作品でした。あらすじはいくらでも落ちているので、今回は省略します。
この作品の主題は、「女」の愛情リアリティ、と表せるのではないかと思います。「母の愛」と言えば、母性や家族を包み込むような愛が描かれがち、「女性らしさ」「母らしさ」「妻らしさ」というこれまでにさんざん指摘されてきた、女性へのステレオタイプがどこかに忍び込むのではないかと思います。「美しく」、予定調和的に描こうと思えば、こうなるのだろうと思うのだけど、この作品ではこのような描かれ方はしない。吉永小百合は大泉洋の母親役であり、しっかりその母親として、また、社会人(職人)として自立した人間。しかし、「恋」に落ちる「女」でもあった。しかも、昔の中学生の初恋のような恋の仕方をする。老年の「恋」も余り描かれてこなかったテーマですが、このあたりが特に新鮮な作品でした。ほかに適役が思い浮かべませんが、吉永小百合にこの役を演じさせてしまうあたり、山田洋二監督ならでは、と言ったところでしょうか。
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