函館出張行ってきました。

ゼミ生の教育実習のアテンドのため5月23日、24日と函館へ。函館に来るのは、大学1年生か2年生の夏休み以来。叔父が退職祝いで親戚一同を連れて北海道を訪れた際に訪問しただけで、30年ぶりくらい。とにかく寿司を食べたことくらいしか覚えておらず、実質的には初めて街並みを見たようなものである。

初日に一通りの用事を済ませ、午後の飛行機まで少し街を歩く。朝から「湯の川」から函館駅近辺まで移動し、いくつかリストアップしていたところを訪問することに。まずは「北方民族資料館」へ市電で向かう。

車両の作りの問題から、晴れた週末のみ運行しているという「ハイカラ號」に乗ることができ、俄然楽しくなってくる。

毎週晴れた週末のみ走る「ハイカラ號」
函館駅から10分ほど。「北方民族資料館」に到着。このあたりは、明治時代のレトロな港町の雰囲気の素敵な街並みを残しています。さわやかな晴れの日にブラブラ歩くのもよさそうです。

早速「北方民族資料館」へ。チケットを購入しようとすると、「共通券」の案内が。函館市内4つの施設(函館市旧イギリス領事館・函館市北方民族資料館・函館市文学館・旧函館区公会堂)の入館料が安くなる、というもの。しかし、今回は時間の都合で、北方民族資料館最寄りの旧イギリス領事館を訪問することとし、いつになるやら分からないが、他の施設も見学してみたいものです。

函館市北方民族資料館

アイヌと言えば、遺骨の返還問題が記憶に新しい。私が所属する日本文化人類学会も今年度改めてアイヌに対する謝罪をした。学問の位置づけが厳しく問われた出来事である。まだ、完全な解決に至っているとは言えず、この後もアイヌの人々に寄り添った議論が展開されなければならない。

一方で、函館市北方民族資料館には、アイヌが使用した民具をはじめとする文化的な展示が充実している。人権の問題も学ばねばならないトピックだが、こうした人びとの暮らしを学ぶことは、アイヌのリアリティを学ぶとてもよい機会になるのではないだろうか。

アイヌの民具

1時間ほど北方民族資料館を見て、もう一つの訪問先、旧イギリス領事館へ。北方民族資料館から函館山に向かって200mほど坂を上ったところにある旧イギリス領事官は、1859年に開館、以来75年間にわたり領事館として機能した。時代を考えれば、いよいよ第2次世界大戦へと突入する前の、中国や満州への侵略に沸いた時期にもあたる。大陸に近い函館は、一つの要衝だったのではないだろうか。きっと街もにぎわい、この領事館も様々な役割を果たしていたことは間違いないだろう。

函館山を望む

函館市旧イギリス領事官


 5月のさわやかな気候の中、短い時間だったが、それなりに函館を満喫できたように思う。と言って、さわやかに終わろうと思ったけど、最後に感動した食事を一枚。

前日、学生と学生がお世話になった方と3人で行った寿司屋は絶品だったが、そこに行く前に市電内で聞いた、函館朝市内にある「茶夢」というお店の朝飯も最高だった。朝食にしては奮発しすぎだが、これで1,800円。魚も旨ければ、数多く並んだ小鉢もなかなか。隣の出張で来られていると思われる一団はこれをつまみに朝から一杯やっていたのも印象的でした。

「茶夢」の朝食

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