ブルキナファソ調査(2018年10月)-③ モシの村の台所

12月になりました(前のエントリーの時点ですでに12月でしたが)。なんだか、暖かな冬です。③と④が逆になったが、そんなことは気にせず村の話最終話。

今回の調査中に知人からモシの人たちの「台所」を調べてきて、と言われたので、やってきました。たいがい知っているつもりでいたのですが、実際は知らないことだらけ。その中のいくつかを紹介したい。

まず、この写真。ネーレという雑穀の摺り台なのですが、大きな円形の台に石が埋まっていて、その石ともう一つの石で雑穀を摺る、モシのコンセッション(大家族が住む屋敷地)にはよく見られる設備だ。最近は機会の製粉機が村々にできたことで、役割を終えたネーレが朽ちたまま放置されていることが多い。

このネーレの石は混入した女性の数だけ設えられており、男子が妻を娶ると擦る石を与えられるが、1年間は義母の石を使ってミレットやソルガムを製粉する。1年が経つと新妻の石が埋め込まれる。結婚儀礼の重要なシンボルになる。

伝統的な製粉機・ネーレ
次にカマド。これはいわゆる改良カマドで、混ぜ棒や鍋が並ぶ。
カマドはヤガと言い、いわゆる三石カマドを指す。改良カマドは、ヤガーメェガと言って別ものとして考えられている。とか、鍋は一律でロコと言い、この大きさに合わせてカマドが作られている。混ぜ棒はソースを作る先割れのものがフィニンガ、トをこねるためのものがブグリと言って、混ぜ棒も全く違う語幹を持つ。

家の外に作られた台所
頼まれ仕事で、今のところ業績につながるわけではないけど、カッセーナの研究とは間違いなくつながっていく。知らないことを知る、というのはフィールドの最大の楽しみなのだ。

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