新たなテーマに向けて:ヤルセの研究

Sagbotengaの朝
調査後半。別用務の調査で、そちらの方はまずまず順調で、心の中では執筆中の博論の追加データがほしい!の一心で後半をストリートの調査に充てているのだけど、これがなかなか難しい。子どもたちの掃討作戦があり、今日会った子どもたちは10人ほど。ともあれ、この状況は如何ともし難いので、このまま採れるデータを取って帰国に向かいます。

このブログでも何度か出てきましたが、順調な方の調査はSagbotengaという村でのもので、初めて3日間ほど泊めていただきました。調査の内容は書きませんが、この村のイマーム(礼拝を先導する人)は齢95。初めてお会いした時に比べれば、足が少し悪くなったのと、耳が遠くなったのですが、それでも背筋は伸び、矍鑠とした、そしてなんとも言えない柔和な表情の老イマームです。イメージとしては、東野英治郎の水戸黄門のような感じ。僕の滞在を本当に喜んでくれて、途中、お孫さんへのお土産かと思った枕とマットレスはなんと僕のためだったりとか、食事やオヤツまで気にかけてくれたりとか、そして、この村のこと、惜しみなくいろんなことをお話ししてくれました。

この村はヤルセというマリに起源のあるマンデ系の民族で、彼らのもともとの言葉はすでになくなり、モシの言葉を話します。ブルキナファソにイスラームを持ち込んだ民族として、現在まで宗教的にとても重要な位置を占めています。この村は、いわば、彼らのハートランドなのですが、ここのことを調べてやろうと思っています。今年、例の仕事が片付くとして、フィールドで過ごせる時間が今くらいのペースだとして、これから3年から5年かけることになるでしょう。

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