ジボDjibo

今回の調査の最終章はジボDjiboのコーラン学校の訪問。

ジボは2回目の訪問で、1月のアミノゥの結婚式以来。そして、今回も相棒はアミノゥ。ワガドゥグから約200km。ブルキナファソの北に位置するこの街は、まさにサーヘル。彼ら自身が、ここをそう呼ぶ。しかし、雨期の現在は実に水の豊かな街だった。

アミノゥの小さな50ccバイクにまたがり、砂を越え、川を越え…村まで約5km。途中にこんな川があります。この小舟に少々興奮気味でしたが、なかなか風情のあるもんで、渡航時間約2分。カワイイ川です。

そして、その後は砂っぽい道をひたすら走る。村に着くと、マラブー以下たいそうなお出向かえを受ける。そこは、フラニの村で、人口はせいぜい300人。一つの家族が3代くらいの間に大きくなったものだという。


畑を見せてもらったり、いろいろと話を聞かせてくれたり、コーラン学校のシステムは非常にクリアになる。文化相対主義的な立場からは、NGOの施策に対して素直に大いなる疑問を(コーラン学校はダメ?)、そして、論文にも本にもよく書かれていなかった、学校のシステム、経営の面では、近代と伝統の相克がしっかり浮かび上がってきました。

そして、なぜブルキナファソのイスラーム社会において、最大民族モシの影響力が弱いのかとか、フラニやヤルセのイスラーム巡礼について、そして、ジボのイスラーム社会とワガドゥグのイスラーム社会の関係、西アフリカのイスラーム社会におけるジボの位置づけ…

初日の午後のジボ市内のコーラン学校の訪問は、アミノゥの名人芸が光りました。アミノゥはこの1年間の調査のほとんどに同行してもらいました。人類学どうこうという話はしたことはありませんでしたが、サンプル数を稼ぎたかった今回は、彼の人脈を最大限利用させてもらい、2日間で6校訪問できました。本当に、調査協力者によって調査の質も量も大きく変わってくるのだ、ということを実感させられた3日間でした。

※ちなみに、ジボのある地域を中心に、現在外務省から旅行自粛が呼びかけられています。くれぐれも、この記事は当地域の安全情報ではありません。調査者は調査協力者とその家族による保護が確定しているうえで調査を行っています。

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