調査計画(2009年夏の調査)

調査計画書からの抜粋。あんまり人に晒すもんでもないけど。

今回はフランスでの文献調査を含めて約3か月の調査期間。人類学の調査では短期の部類に入るんでしょう。これくらいだと、大体の予定を立てて行かないとブレた調査になってしまうので、調査地のことを思い描きながら、論文で書ききれなかった箇所を思い出しながら、毎回こんな計画書を立てている。

①ストリート②NGO③ワガドゥグ市誌。今回のポイントはこのへんのキータームを元にしている。都市と言う社会空間をとらえるとき、どんなことが必要だろうか…こんなことを考えながら、かなり直観的にこのあたりのテーマを選んだ。
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ⅰ. ストリート研究の進展を目指す。継続調査項目として、ラスタ、ストリートチルドレンの動向を引き続き追う。この調査の目的は、
1. ラスタ:データの通時性を持たせるための調査
2. S・C:データ量の増強と、S・Cの分布を把握するために、ワガドゥグの全域に調査区域を広げるた  
   めの準備を行う。
3. NGOでの聞き取り
       (ア) AMPOの経理部長(元S・C)など、ストリート経験者への自らがS・Cだったころのこと  
          の聞き取り
       (イ) NGOを立ち上げた人々への聞き取り。ストリートの捉え方、NGO設立の目的、NGO
          の現在の状況など
4. クワメ・ンクルマ通りの路上販売を行う商人の調査
       (ア) 路上販売者が販売するモノの品目、価格
       (イ) 上記販売者によるモノの仕入れ状況
       (ウ) 路上販売者から購入する人

ⅱ. ワガドゥグ市誌と都市化に関する調査
1. ハウサ人コミュニティの調査
       (ア) プロジェ・ザカ(Projet ZAKA都市計画)により、ワガドゥグ市中心部ザングエテン
         (Zangouetenハウサ人の町)を追われたハウサ人の新しい集住地域の調査を行い、都市計画が及ぼした人々の生活への影響を調査する。旧ザングエテンは調査中のストリート、クワメ・ンクルマ通りに隣接していた地域であり、クワメ・ンクルマ通りの以前の姿、また、人の流れの移り変わりを聞き取ることも目的としている。
       (イ) 新ザングエテンには、約50名の子どもを収容しているコーラン学校が存在している。前回の調査の際、この地区のシェフにはすでに調査の申し込みをしている。このコーラ
         ン学校がストリートチルドレンを生み出しているかは不明であるが、とも、コーラン
         学校の生活を見ることができる。
2. ワガドゥグ市誌
       (ア) ティティンガ氏(マネガManega博物館長、ワガドゥグ市史家)
       (イ) ワガドゥグ市役所
       (ウ) ワガドゥグ大学
       (エ) フランスの図書館、博物館における文献調査
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