悪夢
8月25日の夜に今回も調査を終えて帰路についた。毎度のことながら、やり残したことへの思いと、できたこと、調べられたことの充実感、いろいろな人の親切な助けのことやら複雑な気持ちで帰路に着いた。 空港で知り合いに出会い、それぞれの席に着き、音楽を聴いたり本を読んだり。深夜便ということもあり、しばらくすると眠気に襲われてそのまま座席で寝入った… 見たことのある顔ぶれ。どうも研究会か学会に出ているようだ。そして彼らのうちの一人が見覚えのあるスライドを指しながら話始める。彼が話しているのは、僕の研究についてで、一つ一つのデータを反証しはじめる。そして、聞いたことのない文献をあげ、その文献がリファーされていないことに強烈な批判を加えはじめた。そして、彼は結論として、「あなたは研究者としてふさわしくない」と言った。 まさか声はあげなかったが、絶望的な気分になって目が覚めた。時計を見ると寝入ってから3時間ほどが経っていた。経由地のイスタンブールまであと1時間半ほどのところであった。 それでもきっと今回の調査はうまく行っているはず。