5月23日、24日と東京農業大学でアフリカ学会が開催される。不肖、わたくしめも発表させていただくので、こちらの要旨を。 今まで封印していたNGOネタを出すことにした。どんな反応がくるのか楽しみ。 ********************************************************************* ストリートの少年たちとNGO: ブルキナファソ・ワガドゥグにおける青少年の生活とKEOOGOの支援活動の事例 清水 貴夫 日本学術振興会 特別研究員、名古屋大学大学院文学研究科 Street Children/Youths and NGO: the case study on activities of “KEOOGO” and behaviors of the youths in Ouagadougou, Burkina Faso SHIMIZU, Takao JSPS Research Fellow/ Graduate School of Letters, University of Nagoya 本発表では、まず、ブルキナファソ・ワガドゥグのストリートチルドレン支援NGO、KEOOGO(ケオーゴ)の活動内容について概観する。次に、KEOOGOのサービスを利用しながらストリート空間を生き抜いているストリートチルドレンの事例を提示する。それにより,ストリートチルドレンとNGOの両義的な関係性とストリートチルドレンのNGOを利用した生活戦略について明らかにする。 アフリカ都市に増加するストリートチルドレンは「都市問題」を象徴し,国際的にも解決すべき問題として注目を集めている。国内外からの移民が多いブルキナファソの首都ワガドゥグでは、NGOやアソシアション(Assosiation)など約100団体が,ストリートチルドレン支援を行っている。KEOOGOをはじめとするNGOは、村落から都市に流入した青少年を村落に帰すことを基本方針として、家族との対話や、身請けのない青少年に宿泊施設,教育,食事の提供をするなどの支援を行っている。 しかし、自身もストリートチルドレンだったKEOOGOの啓発普及員のタセレ・ウェオドラゴ氏は,「アソシアションは増えたのにストリートチルドレンが増えたのはなぜだろう?」という疑問を,日常的に青少年と接する実感からいだい...