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ブルキナファソ・カメルーン調査④カメルーンを喰う

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カメルーンでもしっかり喰ってきました。プロジェクト随一のグルメの林さんは、与えれば与えただけ食べてしまう私のために、各所で旨い店に連れて行ってくれた。 まずはメウミホテル至近のレストランMANEK。ここもカメルーン研究のお歴々の行きつけ。ブルキナファソと違うのは、こういうレストランでビールが飲めること。料理を待ちながら一杯やる。初日の夜は、カメルーン名物ンドレと燻製魚。ンドレの苦みとピーナッツソースの甘味と旨味、さらに燻製魚の香りがコメに合うし、さらにビールにも合う。 ンドレ+燻製魚 ロミエに到着し、その夜もカルプ(鮒かティラピア)のトマトソース煮。これも間違いない。とてもシンプルだけど、田舎町ではなかなかの旨さ。コメでも、バトン・ド・マニオクでも合う。 おそらくフナ/ティラピアのトマト煮 次は若干ジャンクだが、林さんの行きつけの朝飯屋。市場が近いため、朝ある程度の時間になると、いい肉は入るということで、マカロニにレバーを入れてもらった。カメルーンは朝からこんな感じの食事ができるのが良い。おフランス的な甘いメシは僕の口にはあまり合わない。 朝飯でマカロニ+レバー! 写真がぶれてるけど、その夜はやはりジビエのトマトソース煮、さらに、林さんがこの日のためにキープしていた鶏をなんとマンゴーソース煮。このレストランもなかなか良い。ついつい箸が止まらなくなる。箸じゃないか… ニワトリのマンゴーソース(真ん中のプレート) 翌朝の例の朝飯屋。スパゲティ、オムレツと頼むと広島お好み焼きが出てくる。まあ、まずかろう訳なし。 スパゲッティ・オムレツ 15時くらいにロミエに戻り、遅い昼食。順番が逆になったが、これもカモシカのようなジビエ。森の中だけに、こういう肉が珍しくないらしい。シンプルなトマト煮。 カモシカみたいなやつの肉 添え物はマニオク。多分蒸しているのだろうけど、ジャガイモよりも癖がなくて何にでも合い、食べ飽きない。 森の世界と言えばキャッサバ とりあえずこんな感じ。カメルーンファンには申し訳ないけど、料理のクオリティはブルキナに軍配が上げたい。しかし、熱帯雨林という無限の食資源の中、本当に食材を贅沢に使う。素材がうまいから、余計なことはしない。今回のメシはこんな感じ。 アフリカ(海外生活...

ブルキナファソ・カメルーン調査③ 東部州に向かう

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10月9日、約4年ぶりにヤウンデに降り立つ。前回は会議出席のため、ヤウンデ市内の会場とホテルの間をうろうろしていただけだが、今回はもう少し広く回れることになっていた。普段、乾燥地で調査をしているため、熱帯雨林がどのようなところなのか、それだけで心が躍る。「初めて」ということだけでもワクワクする。 到着すると、Simon=Pierreさんという、今回同行する同僚の林さんの20年来の知己が迎えに来てくれている。車の中で予定などを打ち合わせて、一路メウミホテルへ。このホテル、カメルーン研究のお歴々の定宿である。ずいぶん古いホテルだが、系列店もあり、現在、本館の隣に2棟の新たな建物が建設中である。 さて、メウミホテルで一晩を明かし、この日は同僚の林耕次さんの待つロミエへ約400㎞の移動だ。四駆を駆り、一路東へ。すでにヤウンデでもしっとりして涼しいが、窓を開けておくとその風はとても柔らかい。乾燥地の熱風も嫌いではないが、こちらもなかなか悪くない。 こんな熱帯な風景。 調査中に車の中で居眠りをすると、田中先生あたりには怒られてしまうが、移動続きで、落ち着かなかったこともあって、時々うとうとしながら、窓の外に目をやる。道沿いは緑にあふれ、しばしば現れる街のトタンが茶色くさびているのを見ると、この地域の雨の多さが推察される。 街道沿いの街もしっかりしていた。 ヤウンデから1時間ほど。こんな湿原が現れる。僕の知るアフリカでは、あまりお目にかからない景色だ。 ヤウンデから1時間半ほど。こんな湿地帯が広がっていた。 さらにしばらく行くと、次第に農村風景が深まる。村の奥行はよくわからないが、なんだかのどかな風景だ。家の壁は木材、屋根も木材のイエが増えていく。 こんな家が増えていく。 写真の順番がずれたが、さらに森の中を進むと、竹林もしばしば。 竹があったが、あまり建材に使われている様子はない。 途中、アボン・バンという街でお昼休憩。この街は、木材の積み出しの中継点になっているらしく、木材運搬用のトラックが数多くみられる。 木材の集積地でもあるアボン・バン 昼食はスヤ(焼肉)。牛と羊。あしらいもいいし、盛り付けもきれい。焼いたプランテン・バナナを添えてもらう。ブルキナと比べることもないが、比べてもそれほど悪くない。 ...

ブルキナファソ・カメルーン調査② ブルキナファソ

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今回のブルキナファソ滞在中、ほんの一瞬だけコングシのプロジェクトのサイトを訪問。おそらくしばらくこちらに来られないことを考え、ご挨拶と事情の説明をした。 今年は雨の降りが悪く、昨年44回あった降雨が、今年は22回。ソルガムの茎は細く、かなりの数が風で倒れてしまっていた。それでも、ラッカセイやササゲはそれほど悪くないようで、何とか食いつなげるか、というところらしい。 採れたてのラッカセイ この地域、ほぼレベル4のあたりに近く、僕が訪れる数日前にも、同じ県内で襲撃事件があった。とても気になるのが、「温和なブルキナべ」の間にも、かすかに民族間の亀裂が見え始めていることだ。現在の西アフリカの混乱は、表面的にはいくつかのイスラーム過激派が引っ掻き回していることがその原因だと思われているが、ブルキナファソはこの騒動の中でも周縁部にあたり、マリやニジェールのそれとは若干様相を異にする。 ブルキナファソ、特にモシ社会の中では、イスラームと言えば、ヤルセ(マンデ系)、ハウサ、そしてフルベがその中心にいるが、通商民であるヤルセやハウサは比較的うまく溶け込んでいるが、遊牧民「だった」フルベは、様々なレベルで農耕民とコンタクトを持つ。よくあるのが、フルベがモシの家畜の世話をし、その見返りに穀物を獲得する、また、フルベの家畜を農耕民モシの畑に駐留させて土地の回復を担う、など、持ちつ持たれつの関係性を保ってきた。しかし、人びとの間で、ジハーディスト☞ムスリム☞フルベという連想ゲームが共有されるようになり、そして、実際に起こる暴力事件(もしかするとイスラームの文脈とは一切関係なく)がさらにそれに拍車をかけている、という図式が定式化されてしまっているように見えた。 前回の調査では、調査地の村に住む、フルベの家族の下を訪れたが、どことなくよそよそしかったし、これまでほとんどNGOの支援を受けていないようだった。この村に畑を借りているので、説明に訪れる段になると、NGOの代表は事前に電話をかけて、フルベの様子を探り、私が村に着くと、カラシニコフをもったクリストフさんが…彼は狩人なので、銃を持っているのはあり得ることだが、完全に護衛である。畑の巡検は和やかに進んだが、状況はここまできていることはとても残念なことだ。 ラファエルさん(右)とクリストフさん(左) 調査...

ブルキナファソ・カメルーン調査①復習

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本年2度目の調査、3度目のブルキナファソ渡航(10月6日~9日)、ほぼ初めてのカメルーン渡航(10月9日~16日)です。 時々ブログやらFBやらに投稿していますが、ブルキナファソ、昨年あたりからジワジワと治安が悪化し、渡航自体が難しくなってきました。毎回所属先に大量の安全対策の書類を出す必要があり、これがなかなか大変です。確かにブルキナファソでも、外国人の姿を見ることはまれになったし、全体的な雰囲気として状況は芳しくないのが読み取れます。 リ・グラ しかし、どんなに危険であってもメシは喰わねばなりません。『ブルキナファソを喰う』を出して、5月の渡航の際はラマダンが絡んだこともあり消化不良。9月に極秘で渡航した際もお呼ばれ料理ばかりで、若干消化不良。今回は短い滞在ながら、たっぷり楽しんでやろうと意気込んでの渡航となりました。 到着したその日はいつものセネガレでチェブ・ジェン。 翌朝はアブドゥルに早く来てもらって「スンバラメシ」。「ちょっとマラリア」と言っていたアブドゥルに、「喰わんと治らん!」と言い張り、いやいや食べ始めたアブドゥルも止まらなくなっていた。やっぱり旨い。 スンバラメシ800Fcfa(160円)  気が付いたのが上の写真の手前にある茶色い粉。これはトウガラシなのだけど、これに魚粉が混ざっていた。スンバラメシに少し振りかけて食べると、魚の風味が広がる。こんなんだったっけ?つけ麺屋に行くと、魚粉が置いてあるところがあるけど、そんな感じ。さらに食欲が増す。 いやいや食卓につくアブドゥル  これをたらふく食べ、この日の用事を済ませる。 150円程度でなんか満足感の高い一日になった。 その翌々日、午前中の調査が済み、前々からアブドゥルと話していたプレクスクスへ。1年ぶりくらいではなかろうか。これも旨い。 プレクスクス  そして調子に乗り、プレクスクス屋の隣の店の牛タンのトマト煮。最近はよほどのことがなければ昼酒はしないので、これらをコーラで流し込む。これはこれでよいものだ。 牛タンのトマト煮込み 3日間と短い滞在だが、思いっきり詰め込んでやりました。ワガドゥグ旨いもんの復習編でした。 にほんブログ村 アフリカ(海外生活・情報)ランキング ...

鞍馬の火祭 第2章 火祭り

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日が暮れかかり、あたりが暗くなり始めると、次第に人の数が増え、それと共に、警官の姿も。毎年200名体制なのだそうだが、今年は即位の礼と重なったため、かなり少な目の警備体制だという。 厳重な警備体制 我われもお弁当をいただき、それぞれの持ち場へと向かう。夕闇が深まると、ポツポツと松明に火がともされる。山間の街に観光客の姿も少なく、実に静か。(この写真、心霊写真みたい…ちゃんとこの方いらっしゃいましたので。為念。) 通りのいたるところで松明に火がともる 大きな松明は男4-5人で掲げる。子ども用の松明もあり、大人たちが手伝いながら、「サイレイヤ、サイリョウ」(「祭礼や、祭礼」ということらしい)と掛け声をかけながら街中を練り歩く。 灯がともる 各所でともされた松明が鞍馬駅前に集結する。女性たちは火の粉をかぶる男たちに水をかけ、やけどを防ぐ。それでもとても熱かろうと思う。中に耐え切れなくなったのか、松明を倒してしまうことも。しかし、そんなこともものともせずに祭りは進む。 クライマックス@鞍馬駅前 次々と集まる松明 今回は終了までいられなかった(時差ボケで体力的にしんどかった…)のが残念だったけど、こうして祭りはクライマックスを迎える。この後神輿もでるのだが、もちろん見られず、これが残念… 鞍馬寺に集まる松明 帰国直後でどうなることやら…と不安の中の参加でしたが、邪気を払う松明の火のおかげで、その夜はぐっすり。時差ボケも吹っ飛んだ気がします。祭りに来て神輿も見ずに…というのが残念でした。来年は、ぜひ最後まで。 アフリカランキング にほんブログ村

鞍馬の火祭 第1章 火祭り直前

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10月終盤。そろそろ紅葉が始まるころだ。京都市内とは思えないほど山深い鞍馬の紅葉は、ほんのりと色づき始めていた。ボランティアに移る前に、10年間このボランティアを続けている山中さんが鞍馬の街を案内してくれた。 鞍馬駅前の紅葉 街を南に向かって歩き始めると、多くの家の前に大小の松明が置かれている。松明の実物など、初めて眺めたが、なかなか複雑なつくりをしている。それにしても、大きいものは2-3mもある。「火祭り」というが、どんな風になるのか。 家の前に置かれた松明 大きなものは2-3mになる そして、街の最も南側には御旅所がある。以前、このあたりを歩いた時に、神社のようだけど、中はすっからかんで、これはなんだろう?と思っていた場所が御旅所であることがわかった。御旅所には、かがり火に榊や松がつかわれて、神事であることがよくわかる。 御旅所の小かがり火 こんな大きなものもある。 そして、道のわきの数か所には、鉾が祀られている。これは7-8mはあるだろうか。なかなか勇壮だ。 鉾が何台か。 大松明。これだけの仕掛けを準備しているところを見ると、地域の力は相当なものだろう。山中さんの話では、この地域には「仲間」という小単位の隣人組織があり、こうした松明も「仲間」のキャパシティの中で用意されるようだ。きっと、となりの「仲間」は2つだすから、うちは3つだ!」など、という見栄の張り合いなどもあるだろう。さてさて、どんな祭りになるのか。 御旅所の大松明 にほんブログ村

鞍馬の火祭り 序章 鞍馬天狗

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毎年10月22日に行われる鞍馬の火祭。毎日叡電に乗っているので、何度もチラシを見たことがあるし、一度は行きかけたことがある。何となくは知っていても、なかなかちゃんと行ってみる、ということにはならなかったのだが、今年は友人から祭りの補助ボランティアのお誘いを受け、乗っかることにした。しかし、よく考えたら、アフリカでの調査の2日後…うーん、時差ボケとかは大丈夫か??という不安と、最近通っている、家の至近距離にあるバビュッフェという本屋&喫茶店&バーでBBQがあるとか…(結局全部参加することにしたのだけど) ともあれ、出町柳で6名のボランティアと合流した我われは叡電で鞍馬駅に向かう。 叡電、鞍馬駅を出ると、大きな天狗のお面が出迎えてくれる。このお面、1994年に鞍馬の自治会によってつくられたというから、もう25年ほどたつことになる。2017年の大雪で鼻が折れ(天狗の鼻が折れるなんて…)応急措置が施されているものの、その姿は若干痛々しい。 旧鞍馬天狗 それで、10月末でこの天狗は引退。18日からは新しい天狗がお披露目されている。確か、京都精華大学が作ったと思うのだけど、やっぱり現代風、というか、少しアニメっぽい顔立ち。日程を考えると、火祭りに合わせたのだろうか。これから紅葉シーズンだし、今は違和感があるけど、次第に慣れ親しんでいくのだろう。 新しい鞍馬天狗 ちなみに、今回の火祭りで、今年5回目の鞍馬。近くに住んでいても、これほど行っている人も少ないだろう。なぜかというと、最近、貴一朗が鞍馬づいており、9月には2度も散歩に行っている。 「こわい~」と言いながら結構好きみたい。 そんなわけで、次のエントリーでは、火祭りの写真を掲載したいと思う。 【参考資料】 Lmaga.com:  https://www.lmaga.jp/news/2019/08/74213/ にほんブログ村 アフリカ(海外生活・情報)ランキング