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1月, 2022の投稿を表示しています

【業績】ブルキナファソの「食のランドシャフト」を考える ──新たな食文化研究への一考察──

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 すっかりアフリカの食文化研究が板についてきました。相変わらず、「アフリカの子どもの研究」が専門と言い続けようとは思っていますが。あまり「食」を専門にしてしまうと、食を楽しめなくなるような気がして、こんな心持ちでいます。 さて、ボチボチやっている食文化研究ですが、藤本武先生(富山大学)にお声がけいただき、こんな特集に寄稿しました。 〈特集〉アフリカ食文化研究の新展開 仰々しいですが、アフリカの食文化に特化して、10本も集めたのはなかなかないだろうと思います。 私は「 ブルキナファソの「食のランドシャフト」を考える ──新たな食文化研究への一考察─ 」という論文で、「食のランドシャフト(≒景観)」は地理、環境、文化、社会、人の記憶などが折り重なった中で構成される、という主張をしました。食文化はサブ、とか言っている手前もありますし、全体的なアジェンダを出すのはまだ早いような気がしていますが。 お時間がありましたらどうぞご笑覧ください。無料ですので。

カメルーン調査(2月8日~2月17日)②ヤウンデ調査

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前の投稿からずいぶん時間が経ってしまいました(完成していなかったので、ノートを基に完成させます。20220103)。 ヤウンデ到着翌日、シモン=ピエール氏がホテルにピックアップしにくる。2019年10月以来の再会。林さんとは20年の付き合いになるNGOの代表だ。彼のNGOは Association Tam-Tam Mobile (タムタム・モービル、以後TTM)といい、ヤウンデで衛生向上の活動に従事している。林さん自身、付き合いが長いものの彼が保健衛生の活動をしているのを知ったのは、サニテーションプロジェクトを始めてからだという。シモン=ピエール氏は、これまでに多くの日本人研究者のエイジェント的な仕事をしており、お二人は「兄弟」と呼び合うほど親しいが、その先に踏み込むことはなかった(もしくは、あったとしても、サニテーションというテーマに関心がなかった)ようだ。 ヤウンデ市内の谷間の集落 前回の調査では、カメルーンのサニテーションの全容を知るために市役所などを中心に訪問したが、今回はシモン=ピエール氏に彼が活動地とするヤウンデのサイトを訪問させてもらうことにしていた。 TTMが活動するのは、「ビドン・ビル/Bidon ville(一般名詞らしい)」と呼ばれる、起伏の激しいヤウンデの谷間に位置する街区である。僕は「スラム」という言葉を様々な理由で忌避するが、分かりやすくいってしまえば、そういう風に見える街区だ。「山の手」という言葉は、いわゆる富裕層が住む街区として、どこに行っても良い住宅地というのは、少し高いところにある。簡単に言えば、水がたまらないところ、暑い時期にはほんの少し涼しく、人間が生活する上で快適なのところのことである。だから、日本でも部落や不可触民と言われた人たちが住んでいたのは、川沿いだったりする。ビドン・ビルも漏れなくこうした意味で、まあまあ貧しいほうに近い人たちが住んでいるが、治水がぜい弱な都市の谷間。水だけでなく、生活排水やゴミ(特にペットボトル)がここに溜まってくることになる。 ヤウンデの谷間の集落周縁部 それほど気温が高くない日だったためか、臭いはそれほどひどくなかったが、衛生状態が悪いのは間違いない。この前の調査で訪れたヤウンデ市の衛生当局が「運河の整備」に最も力を入れていると発言していたことの理由が明確に理解で...

Long Long time

このブログの最後のエントリーが2020年6月。2022年も明け、通算1年半も放置してしまいました。この1年半、あまりの忙しさに自分でブログを開くこともなく、ここまで突っ走ってきました。 新型コロナウィルスの蔓延により、このブログが休止状態の間に、世界は大きく変わりました。停滞しているのは、僕のフィールドデータくらいなものかもしれません(Blogerの使い方も変わってました…)。2021年を振り返ってみて、2022年の抱負を…などとも思っていましたが、年も明けてしまいましたので、詳しいことはやめておきましょう。 2つほど。 今年残念ながらまだ 業績らしいものがありません (2022年1月3日現在で貼り付けますが、以後更新される可能性があります)。しかし、この1年半ほど心身を削りながら、かなり量を書きました。年度内には一部がご紹介できると思いますので、こちらは乞うご期待ということにて。印刷中の論文が1本、分担執筆が2本、完成間近の共編の本が1冊あります。また、昨年終盤より池邉智基さん、星野未来さんと 「セネガルを喰う」の連載 を始めました。このほか、本年は、次の共編著の本の企画があります。 万一このブログを楽しみにしてくれている、という方がいらしたら、多くはアフリカの話をご期待ではないかと思います。今年も新型コロナの心配が払拭される、ということはなさそうですが、何とか1度か2度はアフリカに渡航できればよいな、と思っています。 ブログをひっそり再開してみたのは、特に強い気持ちがあったわけではありません。こうしたSNSも流行のようなもので、この直前はFacebookからもTwitterからも離れていた(居所を知られるのがちょっと…という時期でした)のですが、何か書く所がないかな、と思い立ちこちらを思い出したというわけです。しかし、このブログのおかげで本を出させてもらったこともありますし、フェイドアウトしてしまうのも気が引けますので、少しずつこちらも復活させていこうと思います。 ささやかですが、新年の誓いのひとつとして。そして、書初めとして。