旅に出ます。探さないでください。②
上方日記その2。すでに終わっているのですが。しかも写真もないので、つまりません。写真お願いせねば… 本当は、パリで世話になったMさんのご家族にお届けものがあったのだが、上方で泊めてもらったIさんが委員長を務める「うっかり委員会」に入会すべく、お届けものを忘れる。完全に遊びモードだったわけである。 ただし、Iさんからの指令でS県立大学の学祭で「大雨大王」をやることになり、これが目的になった。5分ほどの寸劇のわき役である。 劇なんて、不良高校生当時もやったことはなく、おそらく小学校の文化祭以来。メチャクチャ棒読みだった。そして、微妙に恥じらいがある。学祭ということで、大学生に絡まれたらどうしよう…とか無駄なことを考えたが、5歳児がジーッと見ていたくらい。でも、一緒に出演したメンバーが楽しい人たちばかりで、いい時間が過ごせた。学祭の運営委員の若人たちも好青年ぞろいで、気分良く終わる。 2日目。 これもIさんの取り計らいで、薪割り大会に参加。「雲が畑」という谷間の小中学校(全校生徒が11人とか。)の校庭で行われた。この学校、環境教育が盛んで、いろんな仕掛けを見せてもらう。そして、薪割り。たぶん日本の現代都市民では相当レベルは高いと自信を持っていたが、薪割りが冬の日課であったという、Iさん(でも東京生まれ)、そして、それ以上だったのが、この街の山で働くジイさんたち。全く力を入れていないのに、スパッと割れる。机の前に座りきりの我々にも数十年で培ったテクニックを惜しげもなく分けてくれる。 ジイさんたちのアドバイスを聞き、翌日の筋肉痛を恐れずに、薪割りに取り組む。山の静けさの中、斧に神経を集中させて振り下ろす。ほどなく無心の境地に達する。これが気持ちいい。季節は晩秋だが、それほど寒くもない中、心地よい汗をかく。これも日常ではないこと。この日もいい一日だった。 しかし、言うまでもなく、そして、悟られたくなかったので強がっていたが、翌日は激しい筋肉痛に悩まされる。 つづく。