2013年6月26日水曜日

仲がいいほどケンカする。

たぶん、仲睦まじいカップルのための言葉だと思うけど、「仲がいいほどケンカする」。おそらくそうなんだろうな、と思わせる出来事があった。

僕が修士論文で書いたラスタマン、その多くはストリートで民芸品を売ったり、音楽をやったりして生計を立てている。その中でもリーダー格のラミンは2003年に知り合って以来の付き合いだ。NGOの目線でアフリカを見ることに疑問をもち、文化人類学に軸足を移そうとしたとき、真っ先に彼の顔が浮かんだ。当時、いろいろな人にアドバイスをもらったけど、実際の調査の見込みは彼によってもたらされた、と言ってもいいと思う。

あれから10年。彼は相変わらずストリートを中心に民芸品を売り、僕はほんの少し立場が変わって、少しぜいたくな滞在をするようになった。10年間お世話になった彼らに少しは恩返しをする時期に差し掛かったのかな、と思うようになった。ちょうどカセーナ出身のラミンには、そんなわけで、カセーナの道先案内と通訳をお願いすることにした。ほんの少し謝金が発生するので、少しでも生活の足しになれば、と思って。

今回のカセーナの調査でも彼に登場してもらった。調査はまあまあ順調に進み、その帰り道にとある村で車を止め、ある人を待っていた。その時の立ち話で、「田舎の親が心配しているから、そろそろ結婚なんかを考えている。そのために、小さな土地を買った。そこに今家を建てている」という近況を聞かせてもらった。

ブルキナファソでは日本では考えられないような値段で家が建つ。せいぜい数万円。彼はそこで、「トゥワレグのネックレスのいい奴がある。タカオ、どうだ?」と。僕は笑ってごまかす(「いらんよ」という意味で)。

そして、ワガドゥグに帰り、ラミンには翌日ホテルに来てもらうようにお願いする。謝金の領収書にサインをしてもらうためだ。

そして翌日…

ラミンがホテルに来ると、おもむろに手提げの中身を広げる。「何をおっぱじめるんだ?仕舞ってくれよ」というと、ラミンが激昂する。「おまえ、おれが何度お前にモノを売りつけようとした?!昨日、状況を説明しただろう。たまにはいいじゃないか?」対して僕は「そんなもん、今更買うわけないだろう?10年付き合ってそんなこともわからんのか?人の顔を見ればカネカネいいやがって!」。とまあ、いつもの泥仕合。

結局、知り合いに頼まれたボゴランを彼に頼むことにし、そして、彼は謝金をその前金だと勘違いしていた、ということですっかり手打ちになったわけだけど、ここまで好き勝手言い合える相手は日本では思い浮かばない。時々、僕はブルキナファソに普段ため込んでいるいろんな感情を解放しに来ているのではないだろうかと思うことがある。そんな僕を受け入れてくれるラミンをはじめとする友達たちに感謝感謝。

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