ブルキナファソ政情その5

しばらくサボってしまった…まとめて、この間の情報を。

大使館からの情報は下の通り。なかなか詳細に書かれていて、仏、ブルキナの新聞報道とも整合しているので、またそのまま拝借。

昨日はまた少しずつ暴動が飛び火している。ここ数日間のデモは、ずいぶん政治色を帯びてきた印象を受ける。いよいよ野党連合がコンパオーレ大統領の退陣を求める。数年前、大統領の3選以上を禁止した憲法を、制定した本人が改正、4選したことがことの発端。新聞報道にもあったような「現政権が退陣しなければ根本的な解決にはならない」と指摘されていたことが、ここで一気に真実味を帯びてきた。

私自身はさまざまな問題あれど、現政権には一定の評価をしている。何より、「独裁政権」と「平和と安定」という究極の両天秤をつきつけた政権だから。いいわけがましいが、民主主義の重要性は十分に理解している。そのうえで、ブルキナファソは民主主義を取ったために起こる動乱に耐えるだけの体力はないような気がしている。現大統領を下ろすのはいいが、その後、誰がかじ取りをするのか?不勉強もあるだろうが、34もの野党からそれを一人選べ、となると、顔も何もわかったものではない。

閑話休題。そんなわけで、まだまだ落ち着かないが、一応の目安は、5月15日の「給料日」とする見方もある。今のところ、実質的に動乱のコアになっている軍隊の要求は「住居手当等の支払い」であり、これが支払われなかった場合は再度行動に出る、ということらしい。それまでに、下の大使館からの情報を総合すれば、市民の目立った運動が5月1日のメーデーがある。この2つをどう乗り越えるか。

JICAのプロジェクトも一旦引き揚げが決まり、ほんの2,3ヵ月前の在ブルキナファソ日本人もこれで10名前後。残られている皆さんのご無事を祈りつつ…

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【4月27日】
一連の事件に関する26日から27日までの状況を以下のとおりお知らせいたします。

1.26日,野党第一党のUNIRーSP(通称サンカラ党)他33党は,30日に Place de la nation(市内中心部の最も広い広場)でミーティングを開催する旨記者会見した。「コンパオレ大統領が直ちに辞任することを要求する」と述べた。このデモは「人民による平和的な」会合・デモであると述べた。

2.26日及び27日に軍が繰り出す又は商人によるデモ行われるという噂が広まり,ワガドゥグ市内はガソリンスタンドで燃料を満タンにする市民で混雑したが,27日午後現在において,そのような動きは見られない。

3.26日夜,テレビニュースで労組が5月1日にメーデー・デモ行進を行う旨の報道があった。

4.27日朝,クドゥグ市で商人によるデモがあり,市庁舎,市長宅,市場管理事務所,警察署が焼き討ちされた(市中央市場で営業する商人のうち,市場利用料未払いの者には,市場の利用が出来ないようにした市の措置に対して抗議した模様)。

5.27日,渡航情報(危険情報)を改訂した。改訂前の「渡航の延期をお勧めします。」に「滞在中の方は、事情が許す限り,早期の退避を検討してください。」の文言を付記し,今月18日時点よりもブルキナファソ国内の危険度が増していることを示した。

6.一部の大使館員,JICAブルキナファソの全ての専門家が国外退避することとなった。



【4月26日付】
●26日(火)もブルキナファソ全土で平穏が保たれており,ワガドゥグ市内も平常どおり様子である。

●未確認情報ながら,明日27日(水),軍人及び商人によるデモが行われるとの情報に接している。突如として,大きな混乱が生じる可能性も懸念されるところ,不要不急の外出を避けるとともに十分な注意が必要である。

【4月22日付】

 一連の事件に関する21日夜から22日の動きは以下のとおりです。

●21日夜、ティアオ内閣の閣僚名簿が発表された。コンパオレ大統領が国防大臣を兼務する。新外相にバソレ元外相・スーダン国連SG特別代表が任命され、その他の重要閣僚(議会・政治改革国務大臣、経済・財務大臣、農業大臣、鉱山エネルギー大臣等)は再任された。主要閣僚は以下の通り。

 1.国防大臣 ブレーズ=コンパオレ(大統領が兼務)
 2.国務大臣、大統領府付大臣政治改革担当 ボンニエッサン・アルセーヌ=イエ(留任) 
 3.外務域内協力大臣 ジブリル・イペネ=バソレ(元外相、スーダン国連特別代表)
 4.農業・水利・水産大臣  ローラン=セデゴ(留任)
 5.経済・財務大臣    リュシアン・マリ・ノエル=ベンベンバ(留任)
 6.鉱山・採石場・エネルギー大臣 サリフ・ラムサ=カボレ(留任)
 7.外務域内協力大臣付域内協力担当大臣ヴァンサン=ザカネ(前外務省官房長)

●ブルキナファソ全土において平穏が保たれている。

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