アエロフロート

10数年前、私は大学生で、よく考えたら今と同じようなことをしていた。安いチケットを探しては、アフリカをフラフラとする。研究とかは全く関係なく、ただなんとなく、他人が行ったことがない場所を歩くこと、これくらいがその時の目的だったように思う。

そのころ、まだロシアは「ソ連」の匂いがしていた。暗いモスクワの空港、トランジットをするとムショのメシがでるし、機体はすごく金属質なイリューシンだった。そして何より、モスクワに行くと、アフリカのどこにでも一回で行けた。社会主義の拘束感と非日常の入り口が同居していたような空間。

それからずいぶん格安航空券にはお世話になってきた。今回久しぶりにアエロフロートを利用した。

機体はエアバスで、フライトアテンダントはオレンジのケバケバしいユニフォーム(お美しい方もいらっしゃいました)、そして、モスクワの空港は改築中でデューティーフリーがずいぶん入りそう。すっかりその時代の香りはなくなりました。路線もずいぶん絞っているし、今回などは日本-モスクワ-ロンドンと、JALかなんかの肩代わりをしているような路線でしたし。

そんなわけでパリにおります。今やアエロフロートではここら辺までしか行けないので。

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コメント

  1. 日本脱出おめでとうございます。うらやましいですねえ。調査結果期待しております。国際理解教育学会で”エンパワーメント”について論議になりました。私は、なかなか言葉で表現できないものだと思いますが、荒熊さんの調査の中で気づいたことがあればまた教えて下さい。Iさんや皆さんににもよろしくお伝えください。

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  2. このコメントは投稿者によって削除されました。

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  3. >katabira no tsujiさん
    またブログでちょこちょことフィールドノートの破片を書いていきますので、ぜひぜひご意見いただければ幸いです。
    "エンパワーメント"、以前は「権力移譲」というとてつもなく固い定訳がありました。今、なんていうのか、よくわかりませんが…ただ、これ、元々は社会開発の分野で使われていた言葉だと思うのですが、開発の現場で弱者が発言し、開発に自ら参加する/できるようにするために、「上」から権利を与える(ちょっと皮肉です)、という概念だったように思います。国際理解教育においては、どんな図式の中で使われるのでしょう?とても興味深いです。

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